無意識日記々

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裸婦抱かなかった選曲達

言うまでもなく、宇多田ヒカル12年振りの全国ツアーとなった裸婦抱く、もとい、『Laughter In The Dark Tour 2018』は、二枚のアルバム『Fantome』と『初恋』からの楽曲初お披露目の場だった。

まず、『Fantome』から披露されたのは『道』『俺の彼女』『花束を君に』『ともだち』『真夏の通り雨』の五曲。『二時間だけのバカンス』『人魚』『荒野の狼』『忘却』『人生最高の日』『桜流し』の六曲は何れの会場でも歌われなかった。しかし、2016年の『30代はほどほど。』のストリーミングライブ配信アーカイブ配信で多くの人が『人魚』と『忘却』の生歌唱を目撃したので、そもそもライブで歌われる事を想定していない『二時間だけのバカンス』を除けば、“宿題”として残ったのは『荒野の狼』『人生最高の日』『桜流し』の三曲だと言えるだろう。

一方、『初恋』から披露されたのは『Play A Love Song』『あなた』『初恋』『誓い』『Forevermore』『Too Proud』の六曲。歌われなかったのは『Good Night』『パクチーの唄』『残り香』『大空で抱きしめて』『夕凪』『嫉妬されるべき人生』の六曲だ。とても綺麗に分かれた。アルバム前半の六曲がまるごと歌われ、後半の六曲がこれまたまるごと“宿題”になったのだから。

この中で注目すべきは『桜流し』と『大空で抱きしめて』だろうか。宇多田ヒカル名義の作品の中で、配信限定も含めて、リミックス等を除いた新曲としてリリースされたシングル曲は今のところ総てライブで歌われている。長らく『Kiss & Cry』がこの法則から外れていたがこの度目出度く披露されました。しかし、この『桜流し』と『大空で抱きしめて』に関しては今回スルーされてしまった訳で。“宿題”の中でも主題となるだろう二曲と言える。

桜流し』に関しては、シンエヴァが無事公開になった後のツアーで満を持して歌ってくれると思うのでそんなに不安はないのだけど、『大空で抱きしめて』の方はちょっと心配だ。『Kiss & Cry』のように10年以上歌われずに放置されるかもしれない。というのも、シングルとしてタイアップはついたとはいえ、何に続く訳でもない単発のCMソングなので、発売ほやほやの時期でないと積極的に選曲できないかもしれないからだ。

しかし、『俺の彼女』のように、ライブで歌うかどうか全く予想のつかなかった曲もあったりしたので、しれっと次のセットリストに混ぜ込んでくれないかなという期待程度はあるのよね。ほんと、アルバムを重ねれば重ねるほどライブで歌わない曲が増えていく訳なので、この時!というタイミングを逃したら一生選曲されないかもしれない。そこらへん、スタッフの皆さまも含めまして是非是非留意しておいて欲しいものでありんすよっと。