無意識日記々

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CDシングルリリースでプラスのアナウンス効果を

前も書いた事を復習しておくと。今の時代、CDシングルをリリースするとなると何か付加価値が必要になる。朝ドラの視聴者層を考えると、CDシングルやカセットテープでのリリースも考えた方がよいくらいだが、果たして可能性は残されているのだろうか。

最早ギャップしか生み出さないのがCDシングルだ。もう8年前の話になるが、Prisoner Of Loveは購入層によってそのヒット具合の捉え方がまるで違う。CDシングルでみればこの曲は10万枚も売れずに終わった、「宇多田ヒカルの曲でも5桁どまりかよ」という感じだが、配信購入層からみれば泣く子も黙るミリオンセラーシングルだ。今の時代(いやだからもう8年も前だってば)でもやはり7桁の売上は凄い。つまり、宇多田ヒカルのシングルカット曲の歴史は、フィジカルだと時代の終焉の象徴みたいなもんだが、配信だと大ヒットで止まっているのだ。勿論そのあとに"Come Back To Me"のヒット(もしかしたらもう知らない世代も出てきているかもしれないから補足しておくと、同曲は当時のアメリカのリズミック系(メインストリーム寄りのR&B)ラジオ曲で通算千数百回のオンエアを記録していた、普通のアメリカでの小ヒット曲だったのだ)やSC2v2の曲、更には桜流しもあったけれど、シングルヒットを目論んだリリースという事では、
"ヒカル最後のミリオンセラーシングル"たる"Prisoner Of Love"が、基準とは言わないがひとつの取っ掛かりになるだろう。

まず、CDシングルリリースによる負の側面である。上記のように、フィジカル・チャートにこだわるとミリオンセラーであっても「大したことなかった」という印象を皆が持つ。「え、そんなにヒットしているの、いっぺん聴いてみよう」というセカンド・ウェイヴがやってこない。それならCDシングルなんて出さない方がいい、というのは勿論ある。配信シングルであれば、次のヒカルの曲は99.999%iTunesStoreチャートでもレコ直ランキングでも1位を獲得するだろう。何しろ、2005年のBe My Lastから取り続けているのだ。他のアーティストとは年季が違う。アナウンス効果は抜群である。

しかし、何か違う方法も考えなくてはならない。オリコンチャートの数字で比較されるとなったら複数枚商法にはかなわない。土俵が違いすぎる。

例えば、CDでも配信でも、ニューシングルを購入した人が(パスワードか何かを付属させて)一度だけアクセスできるサイトを作る。スマホで翳せばすぐ飛べる的なのがいいよね。俺スマホ持ってないけどさ。で、そこへのアクセス数は売上を超える事はないからかなり信用できる数字になる。

勿論問題なのは、どんなサイトに誘導するか、だ。できれば購入者の9割以上がアクセスしてくれるようなものがいい。

例としていえば、例えば「アクセスしてくれた人の中から抽選でお一人様に100万円プレゼント!」みたいなのだったら9割以上の人がアクセスするだろう。俺だってする。まぁこれは実現しない。多分何とかという法律に引っ掛かるし、「金で釣るのかよ」と超大ブーイングを受けるからだ。しかし、つまり、私の言いたい事は伝わると思う。

オリコンチャートに代わる新たな指標が定着していない現状では、アナウンス効果は自ら工夫して生み出さねばならない。自前で何かの数字を稼ぎ、信頼できる方法で公開する。その具体的な方法論が見えてくれば、CDシングルやカセットテープでの新曲リリースもプラスになっていけるかもしれない。



…そういやヒカルって一度も正規にカセットテープをリリースした事ないよな。今更扱う訳もないか、とは思うけれど、今回朝ドラだし、どれ位の人が買ってくれるのか見てみたいという気持ちもあるな。1000本位だったら売れるんじゃないの。いやまぢで。