無意識日記々

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日本人と日本代表である事の差

野球WBCの日本代表が活躍しているらしい。前評判がさほど高くなかっただけに、勝ち進んでいけば注目度は鰻登りになるのだろう、か。いずれにせよ普段プロ野球を観ていない層も食いつくのが代表戦、競技振興の為にも勝ち進む意義は大きい。

その日本代表に、今回はひとりもメジャー・リーグからの参加者が居ないんだとか。細かい事情は知らないが、やはりこの時期の開催では"割に合わない"のだろうかな。

日本代表、と書いたが、例えば日本のプロ野球を経ずにメジャーリーグに挑戦した選手に対しては、ちょっと日本のファンからすると距離感があるというか、日系人を眺めるようで確かに親近感は感じるのだけど肩と腰を入れて応援する気になるかというと腰が引けるような。やはり、一度は日本で活躍した人がメジャーリーグに乗り込む、という"物語"がないとなかなか入れ込めない側面があるかもしれない。いきなりメジャーの人たちは、そうなると、"日本人"ではあっても"日本代表"ではないのかもしれない。日本の野球を背負って、日本の野球選手の代表として海外で、というのとは違うのである。一言で言えば馴染みがない、ということだ。

ミュージシャンも同じで、日本でそれほど人気が高くない人たちが海外で成功しても、日本では余り騒がれない。古くはLoudness、今ではDir en greyだが、日本ではそこそこの知名度なのに欧米諸国では確固たる地位を築いている。ヴォーカルを含め(Loudnessアメリカ人ヴォーカルだった事もあるけれど)日本人のみのラインナップでも、あまり"日本代表"な感じがしないのは、その普段の馴染みのなさにある。

ヒカルは今現在EMIと世界規模契約を結んでいる。来月からはEMI JAPANもUMJに統合される模様だが、果たしてどのような方法論でヒカルを売り出していくのだろうか。例えばいきなり人間活動明けから海外展開を始めると、専らの最大市場である日本を置き去りにしてしまう。かといって日本に特化した活動をしていると他の国での契約が危うい。ここは判断が難しい。勿論作品の方向性次第なのだが、"日本代表"として打って出るのは今までの日本人メジャーリーガーたち同様回り道だし、いきなり海外諸国展開だと日本で馴染みが薄くなってしまう。米国で売れれば他の国も追随して…という構図がフランスとともに最も効き難いこの日本市場をどう捉えるか。帰ってくるタイミングも含めて興味は尽きない。