無意識日記々

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マイク&エディット

楽家Hikaruはマイクロフォンなしでは生きていけない存在である。歌唱法は根本的にマイク有りが前提となったものだ。小さい頃からスタジオで宿題をしていたような身にとっては、それは自然な事なのだろう。

歌だけではない。ラジオも勿論、マイクの存在無しには成立し得ないメディアである。Hikaruはレコードデビューする前の1998年10月からラジオDJとして仕事をスタートさせており、ミュージシャンとしてよりDJ/パーソナリティとしてのスタートの方が早いのだ、というエピソードはKuma Power Hour開始時に語られていたので皆さん御存知かと思われる。

折しも、今日10月8日はそのHikki DJスタートからちょうど15年経った日で…と書こうと思って1998年10月8日の曜日を調べてみたら木曜日だった。InterFM「Hikki's Sweet&Sour」もNorth Wave/Cross FM「Warning : Hikki Attack」も日曜夜の番組の筈なのに…。途中で放送曜日が変わったのか、それとも単にどこかで日付が間違っているのか。謎である。それにしても15年間誰もBiographyの記述に突っ込まなかったというのは、どこかで整合がとれているかもしれないな。どちらにせよ些細な問題なので構わないんだが。

という訳でマイクロフォンありきのHikkiが、まずはラジオのマイクの前に戻ってきた、というのが今年のKuma Power Hourの目玉である。自分はラジオを聴かないのに、テレビよりラジオの方が好きと公言してしまうのは、単にカメラに慣れていなくてマイクには慣れている、という事なのかもしれない。さいたまもNYもカメラの入ってる日に限ってツアー中いちばん調子が悪い、という…。いやWILD LIFEなんかストリーミングで全世界に生中継だったけどあの出来だったんだから単なる巡り合わせなのかもしれないけれど、そう勘ぐりたくなるほどHikaruは「マイクの人」なのである。

それと同時に、編集(エディット)の人でもある。今回のKuma Power Hourは、Hikaru自らが編集を手掛けている点が大きい。基本的に、"LIVE/ナマ"よりこっちの"EDIT/編集"の方が向いている人なのだ。だからマイクで録音したものを編集しているのが性に合っている。

編集とは、文章でいえば推敲の事だ。自分で為した事を再確認し批判を加え再検討しながら、徐々によりよいものに仕上げていく過程。こちらが本質ならば、生演奏や生トークなどは、向いてないとは思わないけれど、あんまりHikaruの本分ではないのかなと思わされる。それは恐らく、上記の通り、作品を文章のように、文字に書いたもののように捉えているからではないか…という話からまた次回。