無意識日記々

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やや唐突な最後の一言の為のエントリ

放送まであと二週間。収録や編集は順調に進んでいるだろうか。本人も言っていた筈だが、音楽番組の選曲を始めると普段の音楽との接し方が変わる。ついつい、「あ、この曲ラジオでかけたいな」とか「最近の流行りもチェックしとかなくちゃ」「この曲ってスタンダードナンバーとしてどれ位有名だろう」等々…。聴いた時の感想、聴く時の心構え、何を聴こうとするかの選好行動に至るまで、ありとあらゆるレベルで影響がある。Hikaruとて例外ではないだろう。

曲作りの最中だと、余計な影響は入れたくないと言って自分の作業してる曲以外は聴かない、或いは、自分の知らない曲や流行ってる曲を敢えて遠ざける、などの手法があるように思われるが、DJは音楽を沢山聴いてなんぼである。Hikaruがアーティスト活動に復帰した暁にはみられなくなる「いち音楽ファンとしての気楽な音楽生活」を如実に反映し、且つ、その生活を後押しするのがKUMA POWER HOURだ。リスナーである我々の音楽生活に影響を与えるのは勿論だが、いちばん変わるのはDJの方なのである。

大事なのは、それに常に自覚的である事だ。でないと、人は容易に「番組を始めたお蔭でいつもいつも気になって、普段みたいに気軽に音楽が聴けなくなってしまった」という隘路に迷い込む。そういう解釈をしてはいけない。そうなるのが当たり前なので、それでいいんだと楽しめる事が、みんなでハッピーになる為の秘訣である。そんな大袈裟なもんでもないけれどな。

なので、我々のリアクションとしては「お蔭でこんな素敵な音楽に出会えた」が適切である。どうもこの3ヶ月、ヒカルちゃん頑張ってヒカルちゃん元気出してヒカルちゃんの事が心配だよという声が多くて、いやそりゃ本人そう言って貰えて有り難いだろうけれども、多過ぎるありがとうは過ぎた義務感を生んでしまう。応援してくれる皆にパワーを返さなくちゃと力んでいては、どんどん番組収録が重圧になってゆく。声援をパワーに変えて、というのはツアー中ならクリティカルだが、今は人間活動中である。力まず、毎月ラジオの収録と編集が楽しみでならない、といったくらいの精神状態を維持し続けられるくらいの気軽で気楽なスタンスが大事なのだ。その為には、最初に触れたように、普段の生活でラジオの事を考えてしまう自分自身を思いっ切り肯定する事が肝要である。工夫は要らない。ただ、そうなんだと知るだけでいい。肩の力を抜くというのはそういう事である。

あとは、Hikaruの凝り性が勝手にどこまで暴走するかだけ見極めればよいか。Episode.04などは構成に凝り過ぎじゃないかと不安になる程ちょっと緻密だった。あんまりそれが行き過ぎるとどこかで到達点が来てしまい番組を続けるモチベーションが急激に下がってしまう。それがHikaruの判断なら仕方がないが、少なくともリスナーはそんなものは望んでいない。生きるとは死なない事なのだから。