無意識日記々

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宇多田ヒカルのうたの算盤勘定

「歌に関しては劣化バージョンしか期待できない」とは我ながら随分と酷い言いようだなとは思うがそれがプロのキツい所だ。素人であれば「にしては上手い」とか言えるんだけど、プロフェッショナルとしての看板を掲げるからにはヒカルと同じ土俵に立たなくてはならない。注釈付きの評価なんて意味を成さない。

これも、売り出す方が「メンツは豪華だけどもあクマで皆さんお気楽に集まって楽しんで作ったものですよ〜」というノリで来てくれてたんならこちらもそのつもりで待てるのに全国規模の試聴会を開いてしまうと言う。日時や場所も当選者にしか知らさない、録音録画は勿論御法度、というなんかこちらが緊張してしまうセッティングである。中身についてもついつい大真面目に評価がしたくなってしまう。一体どっちなんだろう。

試聴会に当選すればそこらへんの感覚もいち早く把握できるのだから皆さん応募しましょうね…ってそういえば試聴会々場ってどんなんだろうね。どのくらいのキャパ、即ちどのくらいの当選確率なのだろう。

小耳に挟んだところによると、会場指定は東京大阪名古屋福岡の4ヶ所らしい。どうして札幌がないんだと突っ込みつつまずは頭に浮かぶのがZeppだ。全国5都市6ヶ所にほぼ同じシステムのライブハウスがある。

Zeppシリーズは全席座席にした場合キャパシティは800〜1200人程度。もし仮に試聴会々場がZeppだったりしたら当選者数は4000人前後となる。うぅむ、この人数だと応募者全員、とまではいかなくともかなりの確率で当選しちゃわないか? 大丈夫? …となるので、Zeppは会場候補としては大きすぎるかな…。

そもそも、このアルバム何枚売れるだろう? そのうち、店頭予約までして買ってくれる人の割合は? FL15は1万5000セットを完売出来なかった。1万セットまでは売り切れたとみるべきだろう。ソングカバーアルバムをリリースするとして、まずはこの層に買って貰う事を考えなくてはならない。

しかし、全国の大都市4ヶ所のみとすると(くどいようだがこれは未確認情報なのであクマでも仮定の話である)どれだけ購買意欲の高い人でも今回は見送るというのケースが多いのではないか。ヒカルの歌声が聴けるなら一刻も早く、と思える人でも他の人のカバーとなるとまた話は違うだろう。

勿論、これから発表される参加者名簿によっては随分話題にはなろう。しかし、私は邦楽ファンの体質はよくわかっていないが、例えばこういうコンピレーションに自分の応援するアーティストが参加したとして、アルバム一枚買うかねぇ? 殆どの人が配信かレンタルで済ますんとちゃうか。まだまだ配信購入が定着していないこの国では"仕方なく"CDアルバムを購入する、というケースも結構あるだろうが…。

なんて事を考えると、このアルバムが一万枚とかを売るのは結構厳しいような気がする。それでも、例えば今週のオリコンアルバムチャートを見てみれば1位の売上が1万7千枚余りなんだから(SLIPKNOTな)、週によってはしっかりTOP10に入ってはくるだろうし、それはそれで快挙なんだけれど、特設ページをオフィシャルで作ってまでしてこう、という意地悪な見方もできる。何とも難しい。


いずれにせよそこらへんは総てラインナップ次第なのだから、来月の発表を待つ事にしよう。それ自体は本当に楽しみだわ。