無意識日記々

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そんなわけアルカ

「もし自分に娘が居るとして、彼女が“政治家になりたい”と言ってきた場合と、“AV女優になりたい”と言ってきた場合、どっちが嫌か?」という設問を思い付いて自分にその質問を投げかけてみた時どちらを選ぶだろうと考えたら前者を選びそうな気がしてきて「あぁ、俺の価値観ってそういう…」という溜め息を吐いてしまった。

この日記はそういう人が書いています。

さてそんな話は枕でもなくフリでもオチでもなく。

「次のアルバムでHikaruと共演してみて欲しいアーティストは?」という設問を思い付いて、今度の私は「ARCA」と即答した。Bjorkとの仕事で知られるという彼だが、昨年発売されたソロアルバム「XEN」を聴き、その21世紀版シュトックハウゼンとも言うべきセンス溢れるサウンド空間創生術に圧倒されてしまった。ので、自然と「もしこのサウンドにマッチするメロディーをHikaruが書けたら」と夢想した。物凄くマッチョなEXODUSみたいな感じになるのではないか。また、彼のPVのセンスもなかなかにぶっ飛んでいる。Youtubeで見られるからチェックしてみればよいけれど、「あぁ、それでヒエロニムス・ボッシュだとかルネ・ラルーだとか言ってたのか」なんていう風に納得されると何となく悔しい。いやそれはどうでもいいか。

流石にアルバム一枚まるごと彼を起用してしまうと個性が強すぎて2人の連名名義になってしまいそうなので、一曲だけプロダクションを任せるとか、或いは、完成品を渡してアルバム一枚まるごとリミックスして貰うとか、そういう変化球なアプローチがいいと思われる。

なんだかんだ言って、私はThis Is The Oneのアプローチを評価している、のだな。サウンド・プロダクションにかけるHikaruの労力は大変なものだ。逆にそこさえ任せてしまえれば、随分とHikaruの負担は減る…そして減るとゆっくりするかというと全然そんな事はなくて、リリースのペースが早まる。幾ら2007年から同時並行で進めていたとはいえ、HEART STATIONのリリースからThis Is The Oneのリリースまで一年経っていないのである。DISTANCEから僅か15ヶ月でDEEP RIVERを作り上げた時も驚いたが、2009年はそれに加えて点と線まで書き上げてしまった。幾らプロダクション負荷が軽くなったとはいえ働き過ぎである。ラクになんて全然ならなかった。

そこらへんは幾らか性格の問題でもあるので今度も静観しているつもりだが、"分業率"についてはやはり気になる。誰かが代わりにやってくれれるものなら総て任せてしまい、本当にHikaruにしか出来ないことをHikaruにはやって欲しい。やはり、図抜けたフックを誇る美しさや優しさに溢れたメロディーと日本語の可能性と限界を感じさせる歌詞を書く事だ。本当に誰も真似出来ない。ある意味、歌う事を誰かに頼んででもそちらに注力して欲しい位だ。いやでも現実には、宇多田ヒカルさんがいちばん上手く歌えてしまうので、オーディションをやったとしても出来レースと揶揄されるしかない結果しか生まれてこないのだけれど。


さて今回はどうなのか。勿論全くわからないが、メッセージから察するにまだまだ流動的な部分は分厚いのではないか。ファンの方が様々なアイデアを放り投げ続けていれば、ひとつくらい「お!それいいね!」とヒカルが反応してくれる事もあるかもしれない。そんな事も考えつつ日々書き綴っておりますですよ。さてさてどうなるかな。