無意識日記々

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寧ろB&Bの話の方がよかったか。

ダヌパが生まれた時に、和田アキ子がテレビでヒカルの出産についてコメントしていた、ときいた。記事の孫引きの孫引きくらいを読んだので実際のところは知らないが、昔から彼女がヒカルに対してややネガな発言をしているのは確かなようだ。

まぁ多分、ネット世論(なんなんだろーなーそれ)では和田アキ子disヒカル擁護が基本的な流れなんだろう。それもきっと風物詩で、その、和田アキ子なんかいう〜叩かれる、みたいな流れ全体が娯楽で、それがずっと続いているんならまぁ別に。

彼女がヒカルを嫌う原因は知らない。誰かが「藤圭子と仲が悪かった」と言っていたような気がする。それで娘にはいい感情が持てないというのも不思議な気がするが、単純にヒカルに一度も会った事がないだけなのかもしれない。どうだっけ。

私として無理矢理理由をこじつけてみるならば、彼女はきっと「R&B」という日本語を奪われたのが悔しいんじゃないかと。

音楽ファンでもない、テレビは観るけどレコードやCDは滅多に買わないかな、という人にとってR&Bという言葉は、少なくとも80年代までは滅多に聞く言葉ではなかった。90年代にアメリカでヒップホップソウルカルチャーの勃興と共に再脚光を浴びたR&Bというジャンルは昔の「リズム&ブルーズからの流れ」とも違っていて、その"新しい方の世代"に影響を受けたのがヒカルだった。

そして、毎度言っているようにR&Bという言葉は、音楽ファン以外にとっては「宇多田ヒカルのやってる音楽」の名称として暫く定着した。

ずっとテレビに出続けていた和田アキ子からすれば、気に入らなかったに違いない。恐らく、数少ない、ゴールデンタイムででも"R&B"というワードを発せられる人間の1人で、そのうちでも最も知名度が高かった…70年代まではそうでもなかったはずだが、80年代以降は大体そうである。歌手として極偶に発信するR&B歌手としてのこだわり…その流れからすると、平たくいえば「日本人R&Bシンガーの代名詞」としての立場をヒカルに追われた、という事になる。

これは現実の流れではない。本職の日本人R&Bシンガーたち(えぇっと、誰や誰になるのかな…)からすれば、歌唱力は兎も角和田アキ子は“テレビ芸人”に他ならず、別にR&Bシンガーでもない。R&Bファンではあるだろうが。テレビ等における言葉の普及度の話である。

なので、声高に叫ぶ訳にもいかない。心の気分の問題なのだから。それが理由で上述のような"愚痴"になっているとすれば、色んな意味で気の毒だなぁという風に考える事も出来る。素直にエールを送る事が出来ない。

となると、あれだな、ヒカルがR&Bのスタンダード・ナンバー歌ってテレビで披露したら万事解決すんじゃないの。和田アキ子と共演してもいいよ。流石に歌手としての実力を知ればdisることもなくなるでしょう。でもそうしたら、ネット世論の皆さんの娯楽がひとつ減ってしまうか。ひとつくらいいいよね。