無意識日記々

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話の枕で終わってしまったの巻

今季はゆるゆり3期放送中な為他のアニメにまでなかなか手が回らない。せめて終物語位は完走したいのだが。

3期は制作が変わった為アニメの作風にも変化が出た。概ね最近の原作に合わせた遷移で私の中では大変好評なのだが、ただひとつ、劇伴だけは気に食わない。あれで悪い訳ではないが、幾ら何でも工夫が無さ過ぎだ。

劇伴て早い話がアニメのバック・グラウンド・ミュージックの事だが、私がやけにその点に厳しいのには明確な理由がある。「トムとジェリー」を観て育った為だ。

同作は8分前後のショート・アニメ。「仲良くケンカしな♪」という主題歌も幾らか有名だろうが、何といっても秀逸なのがそのBGMだ。ありとあらゆる総てのアクションに対して効果音的なオーケストレーションが施されている。時には擬音的に、時には擬態的に、時には心理描写を、時にはスピード感を。もう本当に総てを「音にする」BGMだった。今と違って遠慮なく一秒感24コマで動かしまくるアニメーションの滑らかさと相俟ってその吸引力は半端ではなかった。勿論当時幼稚園児だった私はそんなややこしい事なんぞ考えが及ぶ訳もなく「うわーっ、おもしろいぃ〜!」と毎日喜んで観ていただけなのだが今ならわかる。トムが伸びたり縮んだり襲いかかったり切断されたり潰されたり死んだり天国へ行ったり地獄へ行ったり居眠りしたりと様々なアクションを起こす総てに音がついていた。それが大きな魅力だったのだ。

アニメーションに音がつくと途端にユーモラスになる。喜劇・コメディにはうってつけである。てな訳でもっとそこ頑張って3期。


音によって笑いを生むのはなかなかに難しいが、この「トムとジェリー」はそれを見事に成し遂げていた。今でも人気あるんかいのぉ?


少し様態は異なるが、我らが(?)ドリフターズもまた音によって笑いを取る術に長けたグループだった。もっといえば、コントに大幅に「リズム」を取り入れたのが彼らだった。爆発へのカウントダウンにしろ「志村うしろーっ!」にしろ、緩急や静と同がリズミカルに繰り返される事で劇にリズムを生み出しそれが笑いに繋がっていったのだ。劇自体にリズムがあるから志村けん東村山音頭や七つの子、加藤茶のストリップ・ショーなど様々な楽曲がナチュラルにコントの中に組み込まれていった。勿論「ヒゲダンス」はその究極だろう。音楽だけのサイレント・コントなのだから。更には全員集合のメイン・コントでは最後にセットをぶち壊した時に流れる…あー曲名忘れた!(笑)…でも"あの曲"といえば通じるわね、あれが流れて流れるように撤収作業が始まるあそこまで含めてのシークェンスで笑いをとっていた。いやもう見事に"音楽漬け"&"音楽的"なお笑い番組だった。生放送・公開収録というライブ感が「8時だよ!全員集合
!」をお化け番組にのしあげたのだ。せれは、例えばフジテレビ系列「ドリフの大爆笑」のスタジオ・コントとの違いを見れば明らかだろう。あちらは音楽的な要素や派手なアクションを封印しオーソドックスな会話劇をメインに据えた番組だった。その象徴が高木ブーがメインを張る「雷様」コントだ。おっさん3人がただくっちゃべってるだけという、ジャンボマックスが暴れまわっていた全員集合とは対極にある内容。如何にもフジテレビらしかった、なんていうのは後付けの感想ですがね。




…話の枕にちょこっとだけ喜劇の劇伴の話をしようと思ったのにえらく長くなってしまった。続きは次回にして今宵はこれでお開きという事に致しましょうか。ヒカルの話を読みに来た皆さんすいませんでした〜m(_ _)m 次回は多分そっちの話になる筈っw