無意識日記々

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「2時間超の宇多田ヒカルPV」?

でその「ナイルパーチの女子会」を観ていて思ったのが「音楽の存在感の無さ」だった。BGMが無いわけではないのだが、無くても多分問題ない位に添え物だ。それどころか、台詞も全部字幕でよさそう。それくらいお芝居が良い。21世紀にサイレントでも通用する映像、テレビドラマって珍しい。

映像表現における音と音楽の過小評価については度々触れてきた。アニメ『鬼滅の刃』の劇伴の素晴らしさを語る人は結局殆ど居なかった。代わりにLiSAが超有名になってくれたけれどね。

それこそ、5年前の「君の名は。」位じゃないの映画で音楽の効果が表立ってそれなりに評価されたのは。「新海誠によるRADWIMPSの2時間にわたるプロモーション・ビデオ」とまで言われてたね。まぁあれも「歌」だったからというのが大きかったけれども。

聞くところによると、一月のエヴァ序破Qの地上波放送ではエンディングテーマが流れなかったらしく。事情は色々あるのだろうが、映画における音楽の効用を自覚していないとこういう判断になっちゃうのかな。特に『桜流し』は「結局この映画何だったの?」という読後感を感動へと昇華する極めつけの一曲だった訳で、あれを流さないというのは作品に対する理解が不足していると言わざるを得ない。まぁ無料で観れる地上波放送に何か言っても仕方がないのだけども。レンタルするなり買うなりして観ればいいさ。

前も述べた通り、『One Last Kiss』EPには過去のヒカルによるエヴァ関連曲が総て網羅されていて、これらがエンディングだけではなく劇中で流される期待が高まっている。即ち、それこそ「君の名は。」のRADWIMPS並にフィーチャーされているかもしれないのだ。そうなった時に果たしてどんな評価が得られるかは興味深い。

RADWIMPSと同様に「シンエヴァは2時間の宇多田ヒカルPV」と言われたりするようになるのか、はたまたヒカルの歌声ですら添え物となるような強烈な映像の数々が待ち受けているのか。庵野総監督たちが、音楽を映像と火花散らすライバルとみるか、互いに調和する融合相手とみるかで大分違うだろうね。

『One Last Kiss』がどの時点で聞かされたのかも大きい。歌に沿った映像表現を取り入れるのか、それぞれ出来上がったもの同士を上手く組み合わせたのか。そういう経緯って、いつか聞かせて貰えるのかな? 期待に胸が膨らむけれども、まだそういったインタビューとかプロモーションなどの事柄が具体的に動き始めるまでには時間が掛かりそう。ワクチン接種もまだはじまってないしね日本では。ロンドンで何かあったらヒカルは報告してくれるかな。嗚呼、待ち遠しいったらありゃしない。このまま半年位は焦らされるのかぃなぁ。たまったもんじゃねーな。