無意識日記々

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インターバル効果

安室奈美恵のベストアルバムが初週にしてミリオンセールスを記録したそうな。凄いね。

勿論引退表明が効きまくった成果だが、何だろうね、つまる処、大体は「そういや最近安室ちゃんのCDとか買ってないか」っていう"プチ出戻り組"が占めているのではないか。ツアーは最強クラスだが、CDや配信はそこまで極端に強いタイプじゃなかった。しかし知名度と評価は抜群。だからこそプチ出戻り組はベスト盤を買ってみようかとなった。いつも買っている組は…リレコーディングベストだからまぁ買うわな。かくして見事な包囲網が出来上がる。

ヒカルだと逆にこういう現象は起きない。昨年『Fantome』をリリースして沢山売ったばかりだからだ。レコーディングアーティストとしての現役感が違いすぎる。もっとも、安室ちゃんはそういう数字云々には直接興味を示さない方らしく、今も日々ストイックに歌って踊る日々なのだろうか。

結果論だが、「安室ちゃんのCD買うの久々」なプチ出戻り組の規模の大きさは侮れない。ヒカルが次の『Fantome』に続くアルバムをリリースするにあたって無視できない勢力である。

もしかしたら前作は「宇多田ヒカルのCDを買う」という行為そのものに対する渇望感で益々売上を伸ばしていたのかもしれない。だとすると次作は難しい。皆『アルバムを買ったばっかり』で、ヒカルのCDを買うという行為に久々感やノスタルジーを感じなくなっているのではないか。

だとしたら厄介だ。こちらでは対処のしようがないからである。何か一工夫、と言っても特に何も思い浮かばない。せめて、売上の数字を分析する人々が、こういった効果に対して自覚的でいる様に促すのみなのですよっと。