無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

ストリーミングサイトランキング

いやぁ寒い。給湯が凍った。昭和かな?

ストリーミングのバイラル・ランキング、と言われても何の事やらさっぱりだ。つい先日(って去年だけど)オリコンがダウンロードランキングを始めたばかりだというのに気が早いよ。まだそんなについていけてないって。でも、YouTubeは再生回数が、オリコンはダウンロード件数がダイレクトにわかるんだからバイラルもわかりやすい数値の指標が欲しい。どういう仕組みかは知らないが、ダウンロード件数のような直線的な数字より、ツイッターのモーメントやインプレッションのような多角的な数字の組を元にしたもんなんだろうかな。

いずれにせよ、本来音楽にとってランキングなどというものには意味がない。男女に別れて合戦をしたり、ポイントをつけて順番通りに歌ったりというのは"暇潰しの余興"に過ぎないのだ。ただ歌を延々流すだけでは構成がしまらないからと考えた放送構成作家の知恵であり、毎週のランキングによってその週の上位をプロモーションしようというレコード会社の知恵であった。そこが基本である。

バイラルランキングとやらもその伝統に則っていて、結局はレコード会社の為のシステムなのかもしれない。そもそも、ストリーミングスタイルというのはGoogleのようにパーソナルカスタマイズする事で個人最適を達成するのが要件であって、総合的なランキングというのは本質的な問題ではない。個々人が好きな音楽に出会い、そこからより好きな音楽に出会おうとする力を引き出す事が何よりも肝要なのである。

したがって、逆説的だが、ストリーミングサイトの価値を最も表せるのは、個々人の楽曲やプレイリストやアーティストの再生回数ではなく、ストリーミングサイト全体の総再生回数、及びその増加数である。どのサイトのシステムが「リスナーをより音楽体験に駆り立てたか」が最も価値がある指標であり数値なのだ。争うべきは個々の楽曲やプレイリストやアーティストではなく、システム間であるべきだろう。

となれば当然、オリコンビルボード次の一手は「ストリーミングサイトランキング」であるべきだ。AmazonやらGoogleやらAppleやらYouTubeやらSpotifyやらAWAやらLINEやら…書籍通販サイトや検索サイトやソフトウェアメイカーやら動画投稿サイトやらSNSやらがストリーミングサイトに名乗りを上げている。どのサービスが新しい魅力ある音楽体験を提供しているかを毎日毎週ランキングづけすれば業界全体の活性化に繋がろう。

しかし、普通に考えればそれは「今だけ」の話である。様々なサービスが乱立するのは黎明期であって、ゆくゆくは2つ3つの大手に絞られていく筈だ。そうなったら「ストリーミングサイトランキング」は役割を終える。それがいい事なのかどうかはわからないが、時代の徒花であろうがなかろうが人がイヤホンをつける習慣を促せるのなら成功である。今後の推移を見守るとしよう。