無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

カップルハカイショウシテモカップリングハケサナイデ

シングルが配信に変わって何が残念だったかって、やっぱりカップリングだった。カラオケバージョンですら楽しみだったのに最近はそれがない…そう思ってたから昨年の『Ray Of Hope EP』は「出そうと思えば出せるんじゃん」と思わず突っ込んでしまった。

シングルのカップリング曲の種類は大きく分けて3つ。カラオケ、リミックス、オリジナルだ。カラオケに関しては、『First Love』でついにカラオケアルバムがリリースされたので細かい事は言う気がなくなった。また他のアルバムでもやって欲しいものだ。いちばんやって欲しい『EXODUS』が望み薄なのがややダウナーだけれども。

あれ、最後にカラオケがついてたのって『First Love』を除けば『Prisoner Of Love』になるのか。最後のCDシングルですわね。…あ、いや違うわ、クレジットが『(instrumental)』だったから危うく見逃しそうになった、『桜流し』が最後なのか。2012年年間ベストチューン部門第1位『桜流し』、第2位『桜流し(instrumental)』だって毎年言ってるのにね。やれやれ。まぁカラオケは、また気が向いたら出してくれるだろう。

それよりリミックスとオリジナルの方がヤバいか。『Ray Of Hope EP』は久々に公式からリリースされたリミックスミニアルバムだった、ともいえる。いちばんはやはり40分にも及ぶ『FINAL DISTANCE』EPだと思うが『Ray Of Hope』もなかなかよかった。インターネット世代になって、市井のリミックスは幾らでも検索できるようになったが、正直キッチリしたリミックスを見つけるのは骨が折れる。公式からリリースして貰えるのは非常に有り難い。

オリジナルの方は配信になって完全に"意義"を失っているか。古くは『B&C』から『WINGS』に至るまで、ボーナスのようにくっついてくる"アルバム曲先行発売"のお得感、すっかり味わえなくなったね。表題曲、A面曲はどこか頭の片隅に「ヒットするかな?しないかな?」と邪念がちらつかされて漂っている風が拭えないのだが、カップリング曲はそういった枷や柵から解放されてリラックスして楽しめるのがよかった。両A面は沢山あったけどねぇ。2年前の『花束を君に』『真夏の通り雨』も両A面シングルみたいなもんだったけど、セパレートでのリリースの利点は、2曲の間に曲順をつけなくていい点だった。

そもそも「両A面」という言い方からわかるとおり、アナログレコードはA面が表、B面が裏という認識が前提としてある中で、「いや、どちらも表だから」と盤面もジャケットも表裏でなく表表にデザインしたのが始まりだった、のだがCDになってこれは片面記録方式だからどうやったって2曲収録すれば1曲目2曲目という"序列"がついてしまう。従って我々も『time will tell』より『Automatic』の方が、『タイム・リミット』より『For You』の方が、『Letters』より『SAKURAドロップス』の方が、『Kiss&Cry』より『Beautiful World』の方が、『Stay Gold』より『HEART STATION』の方がメインなんだとついつい思い込んでしまう。それを配信だとただ両方一曲目としてリリースする事ができ、序列やメインサブっていう捉え方を弱める事ができるのだ。

─まぁ、もし2年前に両A面シングルCD出してたら『花束を君に』が1曲目、『真夏の通り雨』が2曲目だったと思うけどね…。

いずれにしたってカップリングの楽しみは、配信ダウンロードやストリーミングになったからって別に消す必要なんてないものなんだから、今後もどんどんいろんなトラックをリリースしてほしいよ。