その"vulnerable"がキーワードになっている『Find Love』の歌詞は、今となっては、になるけれど、これ声を喪う恐怖についても歌っているのではないかなと。この歌の出だし、
『Some days my heart feels miles away
My body isn't listening
Though I took whatever came away
I'm paying it now, baby』
Google先生に頼むとこう↓
「いつか私の心は何マイルも離れて感じる
私の体は聞いていません
出てきたものは何でも持って行ったけど
今払っているよ、ベイビー」
DeepL先生に訊くとこう↓だ。
「ある日、私の心は遠く離れたところにいるように感じる。
私の体は言うことを聞かない
♪どんなものでも奪ってきたけど
今、それを払っているんだ、ベイビー」
なぜ歌詞だと自動判定出来るんだ先生。
この中で注目したいのは
『My body isn't listening』
の部分よね。ここはDeepL先生の「私の体は言うことを聞かない」を和訳として採用するのがいいかな。
これはまさに、声のコントロールが利かないと言っていた事に繋がらないか? 『Hikaru Utada Live Sessions from Air Studios 2022』のメイキングでヒカルはこう語っている。
『For many years I've been, I've had issues with my voice. and I felt like there was somthing I lost like some kind of control or connection with my voice.』
日本語字幕はこうだった↓
「何年も前から、声のことで悩んでました。
思うようにコントロールできず、心と声のつながりが切れてしまった気がして。」
controlという単語は、前回見たように『Find Love』のこの箇所で使われている。
『Do I dare be vulnerable ?
What if I lose all control ? 』
もしこれが声のことだとすれば、
「もし声を失うとしてもそれでも傷つきやすいままでいられる?」
という一文だと解釈する事ができる。あクマで論理的な可能性にしか過ぎないが、だとするとヒカルはその2年の月日を通じて薄々自分の特性─「心と身体を分離する事で傷つきやすい自分の感性を守っている」こと─に気づいてきていたのかもしれない。(実際に声を取り戻すのに貢献したのはボイスコーチの存在が大きかったようだけども) それらを踏まえた上での『Find Love』の歌詞だとすると…という話からまた次回、かな? 更にそこから『キレイな人』のあの歌詞も生まれるのですよね。