無意識日記々

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Never Let Go Into My Room

『夢も現実も目を閉じれば同じ』だの『現実は極上の夢でごまかそう』だの1stAlbumの頃から(即ち15の頃から)光は夢と現実に対するフラットな感覚を隠さずに来ている。あの感覚をどう伝えればいいのだろうか。まるで、時間が無意味に陥るような感覚。今の現実が夢でこれから枕にタイブして本当の現実に戻るんだ、と思っても何も変わらないんだなぁという心境になった時のあの感覚。確かに、夢と現実の区別なんてつかない。

一方で光は、『ウソもホントウも口を閉じれば同じ』とか『真実は最高の嘘で隠して』とも唄う。ローマの休日じゃあないけれど、真実を告げるのも嘘を吐くのも、口だ。夢と現実を見る目と、真実と嘘を告げる口。光と音、光とことばの途切れた先には夢も現実も嘘も本当もなくなる。

光の"現実感のなさ"は『喜びも悲しみも同じ5g』と言った時に如実だ。5kgとか5tとかじゃないのである。吹けば飛ぶような5gに、狼狽したり歓声をあげたりする感情がこもっている。あれだけエモーショナルな歌を唄える人が感情に対して鈍い訳がない。

鋭敏過ぎるからこそ、5g位になるまで離れてみなければいけない。そうでもしないと感情に苛まれてどうにもならなくなる。痛みに対してもそうである。注射をされるのが楽しいのは「ほうらコイツ痛がってるよ」というデタッチメントがあればこそ。ここまで出来るようになった時、夢と現実は同じようにみえてくる。

じゃあ、きっと随分昔からなんだろうか。15の頃にはもう? やっぱり5歳の時に出会ったモンスターさんとやらの正体を拝むまで、わからないな。目を見開いて真実を見極めるとしますか。極上の嘘にごまかされるんだろうけどね。