無意識日記々

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人の噂も七十五日

そろそろ震災から2ヶ月なので、過剰な喧騒も今月いっぱいで収束するかな。きけばきくほど、皆子供や子孫の事を考えている訳でもなくメディアの報道(というのかどうかわからんけど)と一緒に踊っているだけな風なので、飽きたら大半が沈静化するだろう。

しかし、僅かであるかもしれないが、今回の件をきっかけに人生をシフトさせる人々が確実に居る。被災者は強制的だけれど。効率は余りにも悪く、無駄な犠牲も盛り沢山と想像するが、意味のないことではないだろう。

この島国で、画一的な(10に満たない企業による)放送によって、一億レベルの人間が同一の情報に踊る。奇妙な光景ではあるが、お陰で僕らの殆どは宇多田ヒカルに出会えたのだ。海の向こうのインディーズレーベルで1000枚規模のリリースをしていたからといって、誰がどうやって気付くんだ?

12年前、「これだけ話題になっているんだから」と取り敢えず聴いてみた人は数知れず。そしてその殆どは離れていったが、未だにそのうちの一割程度は残っている。これを驚異的と受け止めるか否かは難しいが、あのバブリーな熱狂もまた無意味ではなかったんだなと思い返す。

しかし、本人にかかった負荷を考えると、その犠牲は過多だったと断言して差し支えないだろう。それは、メディア含めバブルがただの自然現象で、そういうシステムだという自覚に欠けていた事が大きい。無自覚は暴走し手がつけられない。原発報道も双方が飽きれば減るだろうが、実際のリスクは大して変化がないだろう。気分。普遍的かつ自然現象なので動かし難い。

そう考えると、日本以上に自然現象がよくみられる米国で売れるのは大変危険である事がわかる。流石に一昔前のような全米礼賛風土はなくなってきたように思うが、世界的影響は健在なので危険度にそう変化はないかもしれない。

復帰後はワールドワイドでのリリースを控えているだろうが(もう契約はあるんだし)、果たしてバブルを利用した"まず大ざっぱに掬い取って残ったものを"という手順になるか、地道にファンを増やしていくか。

自然現象相手なのでレコード会社やマネージメントやアーティスト本人がハンドルできることではない。が、光の本能に任せておけば事前に回避できる事も多いかもしれない。実際に回避できてしまった危険に関しては、誰も評価してくれない。誰だって、誰かが死ぬまで気付きはしないのだから。本物の警告は大抵無視される。しかし、光自身は、自身への警告を無視して欲しくはない。本人にさえ何故だかわからない決断や支障は、きっとどこかで貴方を護ってくれる筈だから。