無意識日記々

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早起きパンデモニウム

↑このタイトルできっと光は笑ってくれる筈。いや何のことかわからんか。日曜の朝の「早起きMonday Morning」が元ネタなのだが。折角早起きしたのにあれやこれやの大騒ぎに、という洒落なのだがこうやって解説してる時の虚しさったらないね。

という訳で仕事にも精が出た金曜の午後に日曜の朝の話。

大体楽曲の中盤あたりで、ヒカルが英語で呟いている。こんな風に耳元で囁かれたら殺されても本望、というか男でこれオチないヤツ居ないだろ。いや寧ろ女子の方が痺れるか。どうでもいいや。

こんな具合である。

Cloudy Morning
Icecream Toppings
Music's Playing

High Street Shopping
Chocolate Cravings
Baby's Crying

最初の3行は「朝の空は曇ってる・アイスクリームにトッピング・どこかで音楽鳴っている」、次の3行は「ハイストリートで買い物中・私は私でチョコに夢中・赤ちゃん不機嫌ガン泣き中」って感じ。これ書いてる最中に目の前でベビーカーに乗った男の子が泣き出した。お、俺のせいじゃないんだからなっ。

これはちゃんと対になっていて、一行目は目の前に広がる風景、二行目はお菓子、三行目はそこで聞こえる音である。曇り空とショッピングモール、アイスとチョコ、音楽と泣き声だ。即ち、ひとつめが視覚、ふたつめが味覚、みっつめが聴覚にそれぞれ飛び込んできたものが描写されている訳だ。勿論見た目通り聞いた耳(?)通り歌詞としてばっちり音韻を踏みながら。いや歌ってる訳じゃないから厳密には歌詞じゃないけど。

この場面の巧さは、こういった"自分を取り巻くもの"を五感の組み合わせで淡々と描写する事で、えもいわれぬあの"けだるい感覚"を聴き手の中に再現させている点だ。体内の"感覚"の為には、視覚や聴覚や味覚といった感覚のどれかひとつだけではなく、それらの複合によって表現する必要がある。直接的な外界との接触じゃないからね。そこらへんの内的感覚を英語で囁く事によって、言葉の意味もわからない人にまで伝えている感じすらする。肩の力の抜けた楽曲だが、そのへんは全く抜かりがないのであった。