無意識日記々

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"洋楽の楽しみ方がわかりません"

という人がこの間照實さん宛にツイートしていた。熊淡の選曲はこれからも9割方洋楽だろうからこれは死活問題だ。という訳で楽しみ方講座。


1.英語の歌は全部鼻歌だと思え

日本人はクソ真面目である。歌を聴くとき、必ず歌詞の意味を捉えようとする。なので、英語の歌を耳にしたとき、「言ってる意味がわからない」と拒否反応を起こしてそれ以上聴かなくなってしまう。非常に勿体無い。

そうではない、のである。まず、洋楽ファンのうち9割は歌手が何を歌っているか意味がわからないまま聴いている。何故割合まで断言出来るかといえば、外タレのコンサートで英語MCのジョークが放たれた際にタイミングよく笑う観客の数はジャンル問わず大体それ位だからだ。私もiPod Classicに入りきらない程の数の英語の歌を聴いてきたが、うち99%は何を言っているのかさっぱり理解していない。

日本人の洋楽ファンも大体そんな感じだが、実は英語圏の、英語を自在に操る人たちも洋楽の歌の歌詞なんか聴いちゃいない。こちらも何故断言出来るかといえば、アメリカ盤を輸入盤として何百枚も購入してきたが、歌詞カードは殆ど付属していないのだ。邦楽で歌詞カードの入ってないCDなんて見た事ない。つまり、英語のわかる人たちですら洋楽の歌の歌詞なんか気にしちゃいない。

そして、実は日本語の歌を聴く日本人も、かなりの割合で歌詞を適当にしか覚えていない。気分がよくて鼻歌を歌い始めても、歌詞が怪しくて「ふんふんふ〜ん♪」だとか「ららるるら〜♪」でごまかして歌う事は誰だってあると思う。そこである。そこなのである。みんな、歌詞がわからなくても鼻歌は歌えるのだ。

だから、洋楽を聴くときは、歌手が全部鼻歌でごまかして歌っていると思って聴けばいい。ハナモゲラ語でもコパイア語でもいいけれど、意味不明の鼻歌だらけだと思って聴いてみよう。結構笑えてくるぞ。それでいいのだ。


2.何度も聴いてみる

しかし、やっぱり歌詞がないと、そもそもどんなメロディーを歌っているかは確かに捉えづらい。そういう時の対処は単純。別に真剣に聞き込む必要はない。ただ何度も流してみればある時ふとメロディーを鼻歌で追える事に気付く。これは、本を読む時と似ている。本を読んでいて意味がわからない場所に来た際、ややこしい分析は抜きにして取り敢えずその部分を読み返してみる。すると、いつのまにか「ああ、そういうことか。」と合点して読み進められるようになる。或いは、一度最後まで読んだ本をもう一度読み返すと頭によく入る、という事でもいいだろう。兎に角、繰り返し聴いてみる。そうしてるうちに、何故Hikaruがあんなに嬉しそうにその曲を紹介していたかが理解出来るのだ。これは相当に嬉しいぞ。なので、熊淡は必ず録音するようにしよう。


3.イヤフォンやヘッドフォンで聴いてみる。

Hikaruは空間的な音作りが好きである。なので、"周りを音に囲まれて"みて初めてその心地よさがわかる、というケースが非常に多い。真ん中で刻まれるパーカッションのリズム、遠くに響くピアノの儚げな音色、左右一杯に広がるコーラス・ハーモニーなどなど…詳しく把握する必要はない。ただ音に囲まれて心地よいと感じられたらそれがその曲の魅力なのだ。歌詞はおろかメロディーラインを把握する必要はない。最後は、貴方自身が感じたフィーリングが正解なのだから。



以上の3点を頭に入れて熊淡を何度も聴けば自ずと"コツ"が掴めてくる、のが理想的だが別に気に入らなくても大して気にする必要はない。それらの魅力を再解釈再構築して日本語の歌に仕上げて歌ってくれてるのがヒカルなのだから、間接的にではあるが貴方もその洋楽曲の魅力に触れている。力まずに楽しんで聴きましょう。寝たら寝たでOKなのです。私もよく寝るもん。