無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

読者数人のエントリーその3

では早速買ったばかりのF886のレビューを。

やはりハイレゾ音源のよさは、自分の耳だとそれ単独では判断がつかないと思い既にCD音源を持っているものを購入してみた。2月18日にフライングゲットしていた(つまりヒカルのハイレゾ配信が発表される前日)IRON SAVIORの「RISE OF THE HERO」の音源だ。これは44kHz24bitでビットレートは2.1MB、ファイルサイズはロスレス(CD音源)の凡そ2倍である。

結論から言うと、両者を聴き比べる必要はなかったかもしれない。ハイレゾ音源は、CDとは違う音がする。比較する以前に単独で"ハイレゾ独特"のサウンドが響いている。店頭試聴時も感じた事だが、「世界の蓋が取れた」ような感覚があるのだ。

CD音源は、MP3等の圧縮音源に較べて高音域に遠慮がないのが特徴である。その為、例えばヴォーカルのサ行の発音やハイハットシンバル等が同時に鳴った場合"所狭しと"高音域がでばってきて耳にシュバシュバ突き刺さるような感覚があった。

ハイレゾは、そういった感覚が全くと言っていい程、無い。確かに圧縮音源に較べて高音域がハッキリと出ている為音の輪郭が繊細なラインを描くのだが、同時に画面全体の高音域が方々で響いても、サウンドの"せせこましさ"みたいなものが皆無なのだ。その為、音像全体に余裕が生まれ、CD音源と比較して妙に威風堂々と自信満々な演奏に聞こえてくる。ハイレゾマジックである。

だからこれは寧ろ、CD音源が苦手というアナログ世代の人に強くお勧めかもしれない。MP3のまるい音の輪郭に慣れた人はCDの突き刺さるような高音域が苦手かもしれないが、そういう人にもこの、抜けがよく自信と余裕に満ちたサウンドは、久々に"無条件で耳に心地良く"響くんじゃないかな。

正直、聴く前はまさかここまで差があるとは思わなかった。何しろ今回購入した音源は44.1kHzはCDと同じで、16bitが24bitにアップしただけの、いわばハイレゾ音源としてはいちばんグレードの低いサウンドである筈なのだ。それがここまで違いを生み出すとなると、96kHz24bitに生まれ変わったFirst Loveのハイレゾ音源もかなり期待が出来るのではないかと今から胸が高まってしまう。

しかもこれ、私が試聴に用いたイヤフォンはハイレゾ"非"対応の製品なのだ。いやはや、そんな事があるのかい、という話からまた次回。