無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

B01.Automatic JohnnyViciousMix

折角なのでBonus Trackr Discの一曲目から行ってしまおうか。こういう機会でもないと、リミックス・バージョンの話をするだなんてもしかしたらもう一生無いかもしれないのだから。Exodus'04のアナログ盤収録のリミックスバージョンについて私が今後語りたくなる機会があるかというと、なかなかに厳しい。50%といった所か確率としては。それだったら多分オルゴール・バージョンについて語るモチベーションの方が高いだろうな。あ、来週また新しいオルゴールアルバムが発売されますよっと。桜流しとかキャンクリとか持ってない人も多いのでは。

でだ。リミックスというのはそもそもオリジナルに新鮮味を感じなくなった人が聴くようなものだから、私のようにどの曲にも大して飽きていない人間にはあまり要らないものである。余程楽曲の新たな魅力を見いだせてないと、結局オリジナルの素晴らしさを再確認するだけになってしまう。まぁそれはそれで役割を果たしてくれてるといえるんだけど。

恐らく皆さんがお馴染みであろうこのオートマのリミックス。一番馴染み深いくらいかな? このリミックスは「目的がハッキリしていて、割り切ってリミックスしている」という点で非常に好感が持てる。余計な事をせず、目的に沿った真っ直ぐなアレンジである。

私と同世代以上の人ならば、このリミックスを聴いた時即座にこう思った筈だ。「ジュリアナっぽい」と。四つ打ちのキック(ベースドラム)に左チャンネルに寄せて音色をクラップにしたスネア。右チャンネルでヴァースの裏打ちツービートからブリッジで16ビートに変化するシンバルワーク。そこに、管楽器とも弦楽器ともつかない安っぽいシンセのアタックが場を華々しく盛り上げる。サビの決めフレーズ"It's automatic."の直前に義務感のように盛り上がるドラムの連打も聴き所だろう。

何だか誉めるんだかけなしてるんだかよくわからない書き方になってしまったが、このリミックスはずばり「踊るため」という目的に沿って作られたものだ。誰でも知ってるってか。いやいや私そういう場所に行った事がないので雰囲気はよくわからないのだが、ヒット曲をアップテンポにして口遊みながら皆で踊って盛り上がろう!という普遍的なニーズに見事に応えたミックスである。もしかしたら技術的には誰でも出来るのかもしれないが(私は出来ない)、誰かが必ずやらねばならなかったミックスなのだから、これは非常に大事な事だ。オルゴール・バージョンの作成なんて学生のバイト程度の話だが、誰かが手間暇かけて入力してくれたから私たちがそれを楽しめる。非常に大事な事である。

そういう意味において、このJohnny Vicious Mixは、最もリミックスらしいリミックスと言えるだろう。捻ったアイデアはないが、ヒット曲を踊れるアップテンポでというニーズに見事に応えているのだから。まぁ、私はというと踊りたいと思わない(そもそもそういう発想が生活の中にない)人間なので、このバージョンをわざわざ聴きたいと思って選曲した事は未だに一度もないのだけど。こうやってオリジナルとの比較の為に聴くとかいう興味本位、或いはシャッフルでは非常にお馴染みなのだが。


しかし、あら、困った。First Loveのリミックスに関しても言いたい事は殆ど同じかもしれないな。もしかしたら飛ばすかもしれません。そりゃまぁその時になったら決めますわね。取り敢えず、次も曲順通りでMovin' on without youのTribal Mixを取り上げてみたいと思います。次、と言っても即次回なのかどうかは、例によって書いてる本人も定かじゃあないのだけど。Give Me A Reasonの歌詞の話の続きもあるしな。