無意識日記々

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死生観その4

@utadahikaru ちっさい鍵拾った Found a tiny key on the street

EVAだKHだと推測が広がるが、やっぱり私も考える。どういう意味だろうかと。

でも答なんてわからない。ひかるがそういうやり方が好きなのは知っている。そういうコミュニケーション方法。何の比喩だろう。どういうメッセージなのだろう。考えても、でも、答なんてわからない。

何かよいヒントを得たという合図。小さいが打開策が閃いた印。なぞなぞを解く鍵が欲しいのはこちらの方になってしまった。

ただ、何かポジティヴな感じはする。物事を二分して片方を選んだだけでしかないが、何故か"前向き"って望ましい。鍵は、使って、開いて、一歩踏み出して部屋に入る/部屋を出る事の示唆、暗示、比喩。鍵を手に入れたのに使わない、使ったのに踏み出さない、のは、無いかな。

或いは、大切なものを仕舞う箱。それを封ずる鍵かもしれない。開ける鍵と、閉ざす鍵。また、オルゴールを鳴らすネジ巻きなのかもしれない。はてさて、はてさて。

ひかるが大事なものを仕舞うとしたら、何なのだろう、どこにだろう。いつからだろう、いつまでだろう。かけた鍵を捨ててしまえば、もう誰にも開けられない。壊すしかない。

おっと。鍵は拾ったんだったな。或いは拾った事になっているんだった。やはり、前向きの印かなという風が吹いてくる、空気が漂ってくる。これはただの先入観かもしれない。ロールプレイングゲームでいつも事態を打開するアイテムは鍵だ。宝箱を開けたり、扉を開けたり。開けたら呪われたりもするけどね。でも、だいたいは、いい兆しなんだよ。

だから少しホッとした、安堵した。絶好調という訳ではないけれど、よくなってきた。何の話をしているのかな?


死生観の話に戻ろう。我々は、自らが寿命で死なないとして…例えば、今の時点から不老だとして、どうするか。たぶん、大体の大人は「永遠に働き続けないといけないなぁ」とうんざりするだろう。老後に向かって蓄えて、死ぬ前はゆっくりするんだと思えるから頑張れる、と人は思う。或いは、老いずに元気なまんまだったらずっと働いていけばいいじゃないか、という逞しい人も居るかもしれない。20年ガーッと働いて、次の5年はたっぷりまるまる休んで、また次の20年は新しい仕事に就き、またその蓄えで5年間世界を旅行して回る…とかな。これを永遠に続けられたら…

つまらないサイエンスフィクションを出してきたのは、ひとえに、「あなたの頑張る理由」を炙り出したいからだ。いつか休めるから頑張れるのか、どんなサイクルなら"永遠"を受け入れられる、つまりは持続可能なのか。「皆いつかは死ぬのだから」の"だから"にはたくさんのものが詰まっている。人は、いつ死ぬかわからない…

…話を変えよう。ひかるははじまりとおわりに自我がない。エゴがないと言ってもいい。だから、スコットランドに辿り着くまでルーツやアイデンティティ、或いは人生のキャリア、生きていり間に成し遂げたい事など、そういった欲望に無頓着で居られた。きりやんにはそれがよくわかっていなかったようだ。

私は気にしない。特に、ひかるが音楽家である事がどこまでも大きい。クリエイターとして、「いい曲が出来ればそれでいい」と考える事が出来るならば、どちらの死生観も等しい。或いは、大して違いはない。私は言う。望みが叶う事で出来る曲もあるし、望みが叶わなかった事で出来る曲もある。諦めたから出来た曲もあるし、諦めなかったから出来る曲もある。怯んだから出来た曲、勇気を振り絞ったから出来た曲、何もかもが有り得る。私に言わせれば、いい曲を書く為に絶対に必要だと言えるのは「曲を書く」以外にない。なるほど、いい曲を書く為には曲を書かないとな。これを論理学では必要条件&十分条件と言う。そして、それ以上は言えない。

だから、ひかるが自らを音楽家であると捉え、某かの方法で曲を書いている(鼻歌を携帯で録音するだけで十分だ!…十分条件だ…)のであれば、好きに生きればいいと思う。これが結論である。鍵を拾ったというので、結論を先に書いた。その5では、間を埋めていく事にしようか。