無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

世代と才能

その昔ヒカルは欲しい才能として「財布から狙った金額の小銭を素早く取り出す才能」というのを挙げていたな。それで思い出したが、その昔私はコンビニでの支払いが777円だった事がある。まぁそこまでは普通の話だが、その時支払いをしようとして小銭入れに入っていたコインを総て取り出したらピッタリ777円だった、という所までいけばこれは普通の話ではあるまい。でそれがどうしたと言われたらそれまでなのでそれはさておき。

今や電子マネーでの店頭支払いも普通になって、例えばキオスクなどで手早く支払いをすべき場面などでは重宝する。お釣りのやり取りが無いもんね。ヒカルは日本で電車に乗る習慣もないだろうから、この便利さを享受しているかどうかはわからないが、体験すれば随分変わったなぁと思う事だろう。狙った金額の小銭を手早く取り出す才能を手に入れていたとしても、もう使う場面ではない。そうやって、前の世代の特別な技能は次の世代で普通になったり不要になったりしていく。喜ばしいやらうら寂しいやら。

そういう技術面での進展が各世代間の"感覚の差"となってあらわれる。想像はできても、なかなか実感はしづらい。ヒカルに"下の世代"が沢山出来ている今、どうやってその感覚を取り入れていくかは課題だろう。

開き直ってもいい。向こうからこちらに興味を持ってくれれば、作法は勝手に覚える。或いは親目線でもいい。躾る。いやそれはヒカルの趣味じゃないかな。

花より男子2の時に随分下の世代も耕したと思ったがそれも今は昔。ヒカルが実際に原作を読んでいたのだからリアルタイムだ。EVAに至っては後追いである。それらからもう8年とか経過している。ヒカルは今の若い世代がリアルタイムで通過している作品群に普段触れているのだろうか。ラノベとかボカロとかソシャゲとか。

結局、差が出てくるのはそこらへんか。上の世代が過去の名作のリメイクに必死になっている間にも若い世代はどんどん新しい作品を生み出していく。それこそ、スマホで卒論を書くなんてことまで言われるのだから。卒論書いてる時点でもう若くないとか言われそうだけど。

無理に若作りもして欲しくないが、かといって若い世代の文化を無碍にしないで欲しい。まぁそこらへんは心配していないが。ヒカルこそその"若い世代の才能"のアイコンだったのだから。もう若くない、というスタート地点に立てるのもまた特権といえるんだし。