無意識日記々

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representativeってペンタブっぽい

なんか、30年ぶりだかでスティーヴィー・ワンダーが日本のテレビのCMに出てるんだって!? いやCM出演自体は30年てこたぁないか。

いやそれはいいんだ。スティーヴィー・ワンダーといえば、正真正銘のスーパー・スターだ。文句無しにソウル系シンガーとしてトップの歌唱力を持っているだけでレジェンドなのに、作曲もできて("I just call to say I love you〜♪"とか歌えば皆わかるんじゃあないか)しかもプロデュースまでやる。興行にも熱心だ。ああいう人が居ると異星人から地球人のスペックを誤解されてしまうという意味で、甚だ迷惑な人である。地球という星を超えた存在、まさに超星、スーパー・スターだわな。

流石にヒカルも目標にしようだなんて不遜な事は言わないだろうが、性別や人種、体重身長視力など様々な点で異なるとはいえ、ひとつの理想形を体現している人である事は間違いないだろう。目指すというか、人間、あれだけの事ができるという実例である。

ただ、同程度まで行けるというのなら、性別や人種の違いは強力なメッセージとして機能するかもしれない。実績をあげればあげるほど、有名になればなるほど背負うものは大きくなる。イチローをみてアメリカ人も「日本人もやるなぁ」と言ってしまう事があるだろう。ビッグになればなるほど、一個人が担う抽象度は大きくなっていく。最近じゃイチローもレジェンドになりすぎてアメリカ人も日本人かどうかより、ただひたすらに野球選手として偉大だと賞賛するようになっている。今季の成績はレギュラーとしてはお世辞にも誉められたもんじゃないと思うが。サブとしてならこんなもんだろうけど。

ヒカルはこの、"代表する"という機能に対して今の時点でどう思っているだろうか。10年前とは状況が違い、今Hikaruが海外で活躍しても取り立てて日本人を代表する必要はなくなっている。ビルボードTop10など、前人未踏の地まで行けばまた別だが。

自然に振る舞えばいい。仮にHikaruのお陰で「日本人は優秀だ」という認識が広がったとしてもどうせ誤解である。メッキはいつか剥がれる。しかしこのスケールになると「メッキが剥がれるまでやり過ごすこと」が大事だったりするから難しい。

Hikaruの場合、スティーヴィー・ワンダーのように、異星人を誤解させるレベルにまで行く方が"据わりが良い"んじゃないかと思われる。日本人女性の代表、みたいなのは居心地が悪い。それはそれで引かれた境界である。うんと抽象度を上げて「人として」とみられるようになるのが、究極の目標かな。異星人を騙し続けるのは心苦しいけどねぇ。