アートワークに限らず、ヒカルは多才過ぎるのだから、「おひとりさまメディア・ミックス」が可能である。多分、完遂するのに25年とかかかると思うけど。
まず原作小説を日本語で書き下ろす。更にそれを英語で翻訳する。両方出来てしまう。苦難は想像を絶するが。
次に小説をもとにしたストーリー・コンセプト・アルバムを作る。ラジオ番組名やコンサート・ツアー・タイトルを“ボヘミアン・ラプソディ”からとった人だ、華麗なロック・オペラを書き下ろせるに違いない。これも必要とあらば日本語版と英語版を作ろう。必要に応じてメロディーやアレンジを両国版で違える必要があるが、ヒカルなら出来てしまう。問題ない。
次にアートワークも自分で描いてしまおう。どうせなら12曲全部のイメージ・カットを描き下ろす。絵本仕立てでもいいだろう。初回限定版CDに画集か絵本をつけよう。いやいや、ヒカルなら出来る。
Goodbye HappinessでPV監督も務めた人だ。PVも撮ってしまおう。アイデアがあるなら12曲全曲PVを制作しても構わない。纏めて初回限定版CDにDVD/Blurayとして付属してしまおう。段々雲行きが怪しくなってきた気がするが、なぁに、ヒカルなら出来る。
ヒカルは漫画も書ける。原作小説を漫画化して貰おう。流石にそのまんまではつらいので、キャラをSD化した4コマ漫画なんかでどうだろう。CDの発売まで短期間、ビッグコミックスピリッツで連載してかっちりプロモーションしよう。面白いものが出来る筈だ。
漫画ときたらアニメ化だが、流石にヒカルはアニメーションは作った事ないだろう。だが声優の経験はある。いや、あるんだってば。SDキャラ4コマ漫画なら今流行りの5分枠アニメでいいだろう。ヒカルに声を当てて貰おう。なぁに、出来る出来る出来る。
アニメ化まで行けば今度は実写ドラマ化である。PVは撮れてもドラマの撮影は流石に無理か。しかし、ヒカルは演技経験がある。無愛想なウェイトレスを演じさせれば天下逸品である。キプトラPVでやったようにコスプレもお手のものだ。いやはや、声をあてるだけでは飽き足らないとは見上げた根性だぜ。
実写ドラマ化までくれば当然劇場版だ。流石に映画は撮れないかもしれないが、劇伴のサウンド・トラックの作編曲なら、チャレンジしてみる価値はあるのではないか。なんかやってみたらできちゃったとかヒカルなら言いそうだ。これは本気で出来るかもしれない。
で、そこまで来たらゲーム化待った無しなんだけどそもそもヒカルがゲームに興味があるかどうかわからない。トルネコ、シレン、どうぶつの森、テトリス等々プレイしたと発言したゲームは幾つかあるのだが、ゲームに貢献できるかというとちょっとよくわからないよね。
…ふむ。冒頭の私は間違っていたかもしれない。こんなん25年じゃ無理だろ。50年くらいかかるんじゃないの。
だとすると、「おひとりさまメディアミックス」が実際に実現する可能性が出てくるかどうかは、ヒカルが半世紀ずっと付き合っていきたいテーマが見つかるかどうかに掛かってくる。今のところその条件に適合する可能性を秘めているのはくまちゃんしかいない。しかし、既にくまちゃんは歌にぬりえに合唱コンテストにグッズにとかなりメディア展開をしているのだ。ならば…そうね、例えばくまちゃんが世界中を旅して世界中を総てくまちゃんにしてしまう物語なんかどうだろう。ヒカルがいちばんやりたい事なのではないだろうか。
元の歌のタイトルが“ぼくはくま”なので、世界中をくまちゃんにしてしまう物語のタイトルは…そうだな、“ぼくらはくま”かな。或いは、“ぼくもくま”なんかどうだろう…
いや、私としては多芸だからって色々やらずに、作詞作曲に専念して貰うのがいちばんじゃないかと、思っているのですがね。どないやねん。