無意識日記々

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少しだけスコットランドで過ごしたか

新作が何ヶ月か一年後かは知らないが、ひとつ注目したいのはまずはロンドン暮らしの影響だろう。

イギリスという国、特にロンドンは、昔から市場規模は小さい癖にやたらと世界的な影響力を発揮する。ブリティッシュ・インベイジョンとまで言われた威力も、実態をきけばロンドンの下町の片隅に端を発している場合も多い。また、アメリカに行けばスケールの大きなショウを展開するのに本国ではさほど、というケースもある。裏を返せば、一度も当地に行った事の無い人間からすれば、ロンドンに居てロンドンの偉大さはわかるのか?という疑問に行き着く。

その成果は、普通で考えれば人脈として表現されるだろう。既に桜流しではイギリス人シンガーソングライターであるポール・カーター@thisisbenbrickと共作している。彼もそれほど有名な人ではなさそうだから、現地で普通に知り合って意気投合したのではないかと妄想が捗る。桜流しの共作者として永遠にその名を刻めるだなんて凄い。羨ましい。それはいいとしても、Hikaruがイギリス人脈をどれだけ広げたかで音楽性も変わるだろう。

もっとも、『EXODUS』をたった4人で仕上げた人である。闇雲に人を増やす事はすまい。気の合う人だけを、必要最低限、という風にする事も十分考えられる。何の情報もない今だから幾らでも邪推できようというもの。スペクトルは広い。

ロンドン暮らしといっても、各地に飛び回っていた可能性もある。ロンドンからパリだと日本の国内旅行という感覚らしいし、イギリスには他にもバーミンガムリバプールだと各地に都市があるし、イングランドのみならずウェールズスコットランド北アイルランドアイルランドもある。そこらへんまで行くと交通の便がどんなものかいまいち想像がつかないんだけど、NYCとTOKYOを何度も行き来する生活を続けてきた人にとってはどうという事のない距離なのかもしれない。

特に、中でもスコットランドとはどう関わったかには興味のあるところだ。スコットランド特集と称して夜10時の番組でコクトー・ツインズを30分かけ続けた人である。更にそこからザ・ブルー・ナイル、モグワイと畳み掛けた。そんな人がロンドンに(ずっとではないにせよ)5年も住んでいて、一度もスコットランドに行ってみようとならなかったとは考え難い。或いは、音楽的挑戦がそこには隠されていて、迂闊に「スコットランドにやって参りました」と呟こうもんなら色々とネタバレをかましてしまうおそれがあるのか、もわからない。しかし仮にそうだとすると、新作に顕われる最も大きな影響はスコットランドである可能性も出てくる。頭の片隅にでも覚えておいてよさそうだ。