無意識日記々

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彼女もヒカルのファンなんだけどねぇ…

ベッキーさん騒動凄いな…ニュースサイトやまとめサイトを一回クリックすれば必ず彼女の名前が飛び込んできやがる…。

毎度のように、芸能人の誰さんと誰さんが付き合おうが別れようが「ご自由に」としか言えないのだけれど、今回ばかりはすぐさま彼女のCM出演が中止・キャンセルになるという"実害"が出てきたので流石にそれは気になった。ゴシップの影響力はデカいなぁ。

御存知のように、CM契約は破格である。その分、出演者は相応の犠牲を強いられる。特にその発言は強く規制され、たとえ冗談でもその社や商品に対するネガティブな発言は許されない。我らがヒカルでさえ「ペプシNEXに決まってんだろがごるぁ」的な発言をしなければならない。100人が聞いたら100人が冗談だとわかってくれる文脈であっても「やっぱりコカ・コーラだよね(笑)」とは口に出せないのだ。契約破棄や違約金やという話になってくる。

特にTVCMに出演する場合はイメージが大切になる。発言の自由だけでなく、ゴシップメディアの存在のお陰で、私生活にも気を遣わなくてはいけなくなり、プライバシーまで奪われる。CM契約の破格とは、形式上、基本的人権の一部を売り渡して得られるもので、買売春とかより圧倒的に豪快なんだな。

今回もベッキーさんが悪童キャラや魔性の女キャラとしてCMに出ている分には特に影響はなかったが、元気で明るく、時に潔癖なまでに清潔なイメージで売っていたから始末が悪い。TVCMの差し替えは経済的な影響も大きく洒落では済まされない。

イメージ、というとあやふやだが、つまりその人の顔や声や名前を見聞きした時に"自動的に連想されるものの集合体"を指す。CMとはその作用に直接訴えかけるもので、王貞治を見たらナボナボンカレーを即座に連想して貰えるようになれば、CMの放映時間だけでなく、王貞治がテレビに出るたびにナボナボンカレーを思い出して貰える。露出の多いタレントであればあるほど有利だ。

その作用に、今度から「不倫略奪愛」(事実関係は兎も角、そういう文脈で認識され始めている…)の五文字を人は連想するようになる。ベッキーさんの出演しているCMの商品と同時に。で商品に不倫のイメージが付着するのはマズい、と。困った三段論法だが、こうやって数千万数億単位の経済が動くのだ。

だから地上波TVへの露出というのは細心の注意を払わなければならない。どんな作品や商品を携えていっても、顔を出して出演している以上、自分のイメージと結びつけられて捉えられてしまう。丹精を込めるなら、作品をどこにどうやって提供するかまで気をつけねばならない。

果たして、そこまで考えて作品を創っているのか、特に、自分の顔を出して歌うシンガーソングライターの書く詞への影響は、という話から又次回のお楽しみ。