無意識日記々

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#裸婦抱く この夜最も華やいだ空気に

トム・ブラウンの「土の中から加藤一二三」ネタをYouTubeで観たよ…あれ2本目にやってたら優勝してたかもわからんな。人の人生は紙一重だわ…。

っとと、本編とは関係ないですよ(笑)。

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真夏の通り雨』に続いたのは『花束を君に』。『真夏の通り雨』が音楽ファンにとっての“今の宇多田ヒカル”なら『花束を君に』はライトファンや一般人(誰の事なんだろうか)にとっての“今の宇多田ヒカル”だろう。知名度やお馴染み度は抜群だ。

かくいう自分も「とと姉ちゃん」は一度も飛ばすことなくオープニングを聴いていた為ワンコーラスのみではあるがそれだけで156回聴いてる訳で耳に馴染んでいなければおかしいわな。しかし、そうであってもそこはライブ・コンサート、生で歌われた時の迫力は並大抵ではありませんでした。

歌唱は変わらず淀みなく完璧。スタジオ・バージョンより更に表現力豊かに、例を出せば最初のテレビ出演同様『君を讃えるには足りないから』の部分をあからさまに力強く歌い上げるなどして聴衆を魅了していった。しかし、この曲とその歌唱がいちばん魅了した相手は寧ろステージの上、弦楽隊の皆さんだったのではなかろうか。

特に特別な、スタジオ・バージョンと異なる演奏をしている訳ではないのにどうにもひたすら盛り上がり方が違う。明らかに感情移入してダイナミックに演奏している。彼女たちの素姓は存じ上げないが、『花束を君に』を好んで、尊敬して取り組んでくれているのがよくわかる。決して仕事だからと最低限を踏まえているだけには留まっていない。それくらいに魅力的な曲なのだ『花束を君に』という歌は。演奏者たちからも愛されている。

ここでヒカルはセンターサブステージを一礼して去るのだが、その移動時間を稼ぐ為にアウトロの弦楽演奏が延々とリピートされた。しかしそれでも集中力は途切れなかった。その意識が17000人収容の会場全体を華やいだ空気に変えていく。移動中に起こった拍手はこの上なく暖かかった。これでショウが終わっても何の問題もない程の充実を刻んだが、勿論これで終われる訳がない。コンサートは更なるクライマックスに突入していくのだった。