アルバム『BADモード』が初週9万枚強を売り上げてオリコン・ビルボード双方で初登場1位を獲得。オリコンでは通算10作目の1位になるそうな。おめでとう。
思ってたのの倍近く売れてるな~と思ったらそうかこれ初回限定盤と通常盤の合算だわな。内訳が知りたいところだが、この数字だと両方買ってる層がマジョリティかもしれないので結構拮抗してるかも。
これだけ売れれば既にストリーミングの収益を超えてる計算になる。勿論、ストリーミングが威力を発揮するのはこれからなのだけど、2022年の宇多田ヒカルはフィジカルと配信の両輪というバランスなのだろう。
ヒカルの知名度とリスナーからの信頼を考慮すればフィジカル一辺倒でもそれなりの数字になったとは思うが、このようなやり方にしてきたのはファン層の年代の幅広さ故。結構長期的な視野に立っている。
ただ、ライブコンサートツアーを絡められなかったのは、時勢上仕方がないとはいえ残念だ。配信、フィジカル、ツアーにマーチャンダイジング。この流れ全体で収益と評判を得るモデルを構築するのは次回以降にお預けとなった。
そんな中で踏まえておきたいのは配信ライブの評価か。スタジオライブ収録ということで生の醍醐味とは無縁だったが、初日の接続は約5万。先日のゲスト無し歌無しのインスタライブは約3万。そしてこの度6800円のフィジカルを買った人は5万強といったところか。配信で観たからもうDVDはいいや、と考える層より「どっちも」の方がマジョリティな気がするけどさてどうなのやら。インスタライブは告知が難しく(パーマリンクを予め張れないからね)、後日アクセスした人も多い。現在インスタグラムでの再生回数はPart.1が35万回、Part.2が20万回、YouTubeではPart.1が4.5万回、Part.2が4.4万回だな。リピーターも多いだろうし、大体このスケールで人気が推移していると捉えてよさそう。
コアで課金してくれる層(凄い誤用が定着したもんだねぇ)と、ストリーミングでなら聴くこともある層と。抜群の知名度と『BADモード』の大評判で錯覚しそうになるけれど、市場ではそこまで圧倒的でもない。仕掛けられる企画の規模が大きくないからといってそこらへんで落胆するのはちぃと酷な気がするな。ただ、それは日本国内の話。国際的にはまた違う観点が必要だろう。そんな話はまたいずれ。