無意識日記々

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Not only EDITED but also REMIXED !?


いや、予めわかってたことなんだけどね、でもやっぱり、新曲『Electricity』の60秒が公開された次の日に『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー(SCI-Fi EDIT)』がリリースされるだなんて、心身が保ちませんわ。


で、期待以上というか、音いいなコレ! クレジットをみると…編集エンジニアさんは恐らく『BADモード』にも参加していた(渋谷文化村時代からお世話になってる)「斎藤裕也」氏の筈なんだが、異字とはいえ同姓同名の同じくミュージシャン/エンジニアである「斎藤悠弥」氏の表記になってるのよね。クレジットという名前の通りこれで収入が決まるわけだから別人の名前が載ってるだけでも問題なのだけど、この斎藤悠弥氏って昨年(現行犯で?)逮捕されてるのよね…詳しい事はわからないが、「斎藤裕也」氏の方にとってはとんだ風評被害に繋がりかねないので、即刻訂正して欲しい…んだけどこれAppleさん、どこに通報すればいいの?



まぁそれは我々には関係ない。気を取り直してそのサイファイ・エディットを聴いてみると、今まで以上にドルビーアトモスハイレゾの切れ味が鋭い。これ、今回もスティーヴ・フィッツモーリスの名前があるけど、Floating Pointsのサム・シェパードが主体となってミックスされたのかもしれないな。いつもとアトモスやハイレゾとコンセプトの方向性が異なる。


ドルビーアトモスって音がよくなる訳ではない。実際、データ容量はこのトラックの場合30MBあまりで、90MB越えのハイレゾはおろか、50MB越えのロスレスよりも軽いのだ。それでもその特性を活かすとこういう面白いサウンドになるのねぇ。ドルビーアトモスの特徴は「音の位置情報が細かいこと」で、特に今回はヒカルによるバックコーラスの位置情報が左右だけでなく前後上下にも広がっているのがポイントだ。まぁそれがそもそものドルビーアトモスの特徴なんだけど、今回はそれを躊躇いなくアピールしてきてるところが違いだろう。サムがそもそものミックスからやり直したんじゃなかろうか。


確かに、アルバムの12分弱の構成に慣れ切った身には4分余りというのはブツ切れ感が否めないが、短い時間でサクッと楽しめるという意味ではこのエディット・バージョンは非常に有用だ。しかしそれ以上に、多分サムを中心にしてそのミックス自体をやり直した点にこそこのトラックの価値を見出したいとこかなと私ゃ思う。この調子だと、既に『Automatic (2024 Mix)』で片鱗を見せているが、『SCIENCE FICTION』はアルバム全体でかなり新鮮なサウンドを浴びせてくれるところが大きな魅力となるだろう。このままでいくと近年の曲の方がくすんで聞こえるまである!? そこはリマスタリングに頑張ってもらわんとね。兎も角、そのアルバムのセールス・ポイントを改めてアピールするという意味でもこのサイファイ・エディットの先行リリースは大成功と言えそうだ。今夜はこの曲のMVのプレミア公開なのでお忘れなきようっ。