無意識日記々

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いろいろミックスし過ぎな件

ではなぜ『First Love』の方はリミックスをして『初恋』の方はリミックスしなかったか、という疑問が当然出てくる。区別があるのはわかったけれど、だったらそんなん最初っから両方「2022 Mix」にしときゃ混乱もなかったろうに、と。

もっともな疑問&指摘だが、今のところこの件に関してオフィシャルな説明は無い模様。こちらで少し勝手に推理してみますかね。

ひとつは単純に、年月の違い。『First Love』は約24年前の曲で、『初恋』は約4年前の曲だ。昔の曲を新鮮に聴かせるにはマスターテープ自体を変えるくらいにした方がインパクトがあっていい、とそう考える一方で、4年前というとまだ記憶に新しいというか新鮮さが残っている楽曲だからリミックスを発表する旨味が薄い、と。

他の考え方もある。今回のリリースはアナログ盤に加えて宇多田陣営のドルビーアトモス初挑戦でもある訳だ。そのサウンドの違いを際立たせる為に敢えて既知のトラックをドルビーアトモス化してサウンド面での新機軸をアピールしたかったというところ。

またまた別の考え方もある。今回のリミックスとリマスタリングを担当したのはスティーヴ・フィッツモーリス。氏はアルバム『初恋』のレコーディングとミックスを手掛けている(マスタリングは別な模様)。既に4年前に彼自身の手でサウンドを完成させているのだから新たに手を加える必要がなかったということだ。後はそれをドルビーアトモス向けにブラッシュアップするだけだった、と。一方で『First Love』に関しては、自身が制作に携わったものではないから既存の素材の吟味から始め、結果リミックスすることになったとかそんな感じかな?

…等々、様々な仮説が立てられるだろう。意思決定が誰の手に委ねられていたかで話が変わりそうだわね。ヒカル本人なら果たして昔の曲を改めてシングル盤としてリリースする気になっていたのか?とも思うし、沖田さんなら『First Love』の国内人気を考慮に入れて新音源制作の道筋を立てるだろう。スティーヴが主導して決められるのなら上記のように自分が元々関わった音源かどうかも判断の材料になりそうだ。梶さんからすれば、売るにはやっぱり『First Love』の御威光が必要だ、となるだろうし、Netflix側或いは寒竹ゆり監督側からすれば、今と昔、この20年間での変化がわかる音源、更にはドラマのクライマックスに耐え得るモダンなサウンドメイキングが所望だっただろう。ひとりひとり、違う立場で違うことを考えていていそうなのよね。

斯様に、今回のデビュー24周年記念日リリースはそれぞれの思惑が絡み合った結果なのだと思われる。上記の推測のうち何が当たっていて何が外れているかは勿論わからないのだが、皆が同じ方向を向いているというよりは、バラバラの意思が『First Love』と『初恋』という歌の力の元に集ったという感覚が強い。

実際、このリミックスとリマスタリングの混合のみならず、今月は関連企画も乱立していてリスナー側の混乱が激しい。レーベル主導のアナログ盤にまつわるDJイベントに加えて、渋谷をジャックする(という程派手ではないけど)Netflix主導のドラマ企画、更にそこにカルティエのポップアップまで絡んできて最早何が何だかわからない。あれもこれもとやたらに目まぐるしい。

こうなってくると、12月22日、1週間後の来週木曜日に発表される『40代はいろいろ♫』の詳細はシンプルなものであって欲しいなというのがリスナー&ファンからの願いなのではないだろうか。少なくとも私はそうですね。参加する為の手続きは極力少なくして、当日ふらりとワンタップで没入できるようなそんな企画を期待したいのですよっと。