私も油断してたな昨日は。余りにも慌ただしく翌日配信の報が届いたのでその含意を吟味できなかった。「そっか、新しくキンハで『光(Re-Recording)』が起用されるんなら『Simple And Clean』も新しいのが要るか。」くらいまでしか考えてなくて。「バックトラックはそのまま『光(Re-Recording)』のを流用するのかな、いやでもこのままだとメロディの流れに合わないとこも出て来そうだけども…あーくまちゃん手ぬぐいかわいいな?」みたいな感じでね。
なので、全然聴く準備が、心構えとして出来てなくて。「取り換えずトレイラーのプレミア公開は日本語版の方を観て、『Simple And Clean(Re-Recording)』は音源のみの状態でしっかり聴こう」ということにし。「直前に(トレイラーとはいえ)『光(Re-Recording)』を聴くことで差異があれば気づくだろう」と軽く考えて。
そして聴いてみたら、もう全く別のトラックになっていて吃驚したと、こういうわけなのですよ。いや、基本的なコンセプトは共通してるからそれだと言い過ぎかな、「これはこれで独立したトラックになっていた」とでも言った方が実感に近いか。「『光(Re-Recording)』のヴォーカル・ラインを英語の歌詞とメロディに差し替えたもの」ではなく、純粋に「『Simple And Clean』をリ・レコーディングしたもの」として作られている。コンセプトは共通してても、流用が極めて少ない。『光(Re-Recording)』を通過せずに作られた、ということなのかもしれない。
そもそもの成り立ちまで振り返れば、『Simple And Clean』の方がオリジナルなのだ。「『Simple And Clean』が『光』の英語バージョン」というよりは「『光』が『Simple And Clean』の日本語バージョン」なのである。
当時のメッセで当人はこんな風に語っている。
【2002.08.24
あなたに「素朴で清潔」な自分を感じさせてくれるものは、なんですか?】
『そして皆様にちょっとした手土産、「光」の英語バージョン、"Simple And Clean"です!最後の最後で私を悩ませたこの難関。ここで流せてるのは前半だけだけど、聴いてくださいましたでしょうか??コーラス部分のメロディー、「光」と違うの気になった?実はこっちがオリジナルで、英語の歌詞がどうしても「光」のメロディーに合わないから、戻したんだ。』
https://www.sonymusic.co.jp/Music/Info/utadahikaru/from-hikki/index_86.html
そう、このように本人自ら『Simple And Clean』のことを『「光」の英語バージョン』と呼んでいるのでそれはそれで問題ない。こう呼ぶことになったのは、作った順番ではなく、世に出た順番が『光』の方が先だからだね。でも、『実はこっち(『Simple And Clean』のサビメロ)がオリジナル』とちゃんと付け加えてる。
この「制作の経緯・順序」を考えると、もしかしたら今回のリレコーディングも『Simple And Clean』が先だった可能性もあるのだが、そこらへんのことも考慮に入れつつ、次回以降この至高のサウンドについてみっちり語っていきますかね。…また寝て起きたら気が変わってるかもしれないけどな!