無意識日記々

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槇原敬之/traveling/宇多田ヒカル

前回「手に余る」と書いたが、考えれば考える程あそこから先は私の手に余る。もしかしたら、桜流しについてはこれ以上書けないかもしれない。前回で最終回。いや、この日記は「ザ☆気分次第」で書くテーマが決まっていくので実際の所はどうかわからないが、取り敢えず今夜の所は「行き詰まった気分」なので、あそこからの続きは一旦保留としよう。私としても続きが気になるが、また気まぐれに書き継いでくれる事を信じて。

という訳で、新企画を立ち上げてみた。題して「カバー聴き比べ」。ヒカルももう随分ベテランなので幾つかの曲はカバーされたものがレコーディングされ販売されている。Youtube等をみれば幾らでも「歌ってみた」がみつかるのだがそれらを追い掛けていてもキリがないので、プロフェッショナルの、それも商品になっているものに限定しよう。そして、聴き比べといっても主眼はあクマでヒカルの歌唱を堪能する事にある。カバー相手は、その対比・対照として取り上げるに過ぎない、とすらいえるかもしれない。その意味では別にカバー曲が存在しなくてもヒカルの歌唱について解説すりゃいいのだが、やはり他のバージョンがある方が特徴がわかりやすい。ヒカルはJ-popの中では異端といっていい歌唱技術を駆使しているから尚更である。


能書きはこれ位にして。本題に入る。今回取り上げる楽曲は「traveling」。カバーしてくれたのは皆さんお馴染み槇原敬之だ。収録アルバムは彼によるカバーアルバム第2弾「Listen to the music 2」、2005年のアルバムである。ミュージックビデオも制作されたから動画サイトで遭遇できるかもしれないし、配信サイトでも手に入るだろうから「traveling」1曲だけを購入して聴いてみるのもよいだろう。しかし、このアルバムには他にも…いやいや、寄り道していたら幾ら時間があっても足りないわい。そこらへんはさておこう。

槇原敬之の歌唱の特徴は、非常にハキハキと言葉が発音される為、とても誠実で実直な印象を与える点だ。故にメロディーの輪郭がハッキリと聴き手に伝わりやすく、また言葉も聞き取り易い為Popsの範疇では殊更その威力を発揮する。反面、メロディーが単調だと印象が薄っぺらになり、歌詞まで軽薄に聞こえてくる所なのだがそこはシンガーソングライター、持ち前のメロディー・センスと作詞能力で自身の声を最大限活かしたPopsを歌い続けている。彼の作曲能力、メロディーセンスがずば抜けているのはSMAPの「世界に一つだけの花」(シングルとして発売されたのが2003年3月5日の事だからまさにちょうど10年前の明日だな)の超絶特大ヒットでも明らかだろう。彼のメロディーメイカーとしての実力は、歌い手の巧拙を問わなくてもいいレベルなのだ。とはいえ、自身の歌う曲を創る際には、ヒカルと同様に作詞・作曲・歌唱が有機的に連動して相乗効果を発動する、根っからのシンガーソングライターである。

そんな彼が、ヒカルの「traveling」をカバーしたのがもう8年も前の話。年下の歌手の曲、しかも性別が違う相手の曲を歌うというのはどんな気分なのかな。いや、余計な話はすまい。…あ、もう時間が来た。この続きはまた次回。

(…話全く進んでないやん…)