無意識日記々

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Minus One And Only

何ですかね、来週で熊淡が終わって、月末で甘酔が終わって、このままFL15祭が収束していくとしたら…春は何の季節だというのでしょうか。考えるだけ無駄かな。ふぅむ。

昨日の続き。TV Mixの中でもFirst Loveアルバムがいちばん"価値が薄い"のはヒカルの関わり方が薄いから、という事だった。そしてそこに、このアルバムならではの興味深さがあると。

特に、例えばFirst Loveという曲でいちばん顕著でもある。メロディー・ラインはまさに天才でないと書けないレベルなのだが、"伴奏"の方はというとオーソドックスで、新しい閃きが薄い。このメロディーを渡されたらこんな風に出来るよね、という感じにひたすら無難である。ここでこう来るか、とかその発想はなかったわ、とか、そんな風には感じない。実際にこういうアレンジを施す為にはしっかり過去の音楽に精通している必要があり、その意味ではプロの仕事である事は間違いない。寧ろヒカルにはこういうアレンジは出来ないだろう。能力的にも足りないが、仮に足りていたとしてもモチベーションがもたない。結局いずれにせよ出来ない。

これと同じケースになったのがFlavor Of Life -Ballad Version- とThis Is The Oneである。両者とも、メロディー・ラインはHikaruの作曲なのに、サウンドは他の誰かのものだ。そして、両者ともその意味においてFirst Loveアルバムを彷彿とさせる。それらが、結果的に"ヒット志向"になるのがポイントだ。

Hikaruは、1人でやると凝りすぎるのかもしれない。聴いている分には楽しいが、例えばEXODUSが"売り易い"かと訊かれたら唸ってしまう。Pop Musicなのにマニアックというか、驚きや新鮮さがありすぎるのだ。エルトン・ジョンの目にかかるのもわかる気がする。

TV Mixは、それがEXODUSのようなアルバムだったら、そういった点を吟味するのが楽しみになるのだが、First Loveアルバムの場合、聞こえてくる音の大半がHikaruの手によるものではなく、しかし、Hikaruのメロディーがなくては生まれ得なかったサウンドなのだ。そしてその妙味とは…また次回だなこりゃ。