無意識日記々

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らじおのみらい

ヒカルが最後に「ラジオの在り方」について語っていたのが印象的だった。恐らく、番組を始めるにあたって「あれもできないの?これもできないの?」という事に幾つも遭遇したのだろう、と想像出来る。著作権ポッドキャスティング…大体内容は推して知るべし。

「ラジオ放送」というものは、無線インターネットの登場と共に無くなったと言っていい。もっと踏み込んでいえば、電波というものを放送という一方通行な方法だけで使うのはもったいない、と。今はPC一台、いやスマートフォン一台あれば"放送"が出来るようになった。別にどでかい電波塔を建てる必要はない…というか、細かい携帯電話の中継局がその代わりをしてくれる。こうなると、「放送局」なんてものは要らなくなる。iphone一台でいいんだから。必要なのは「番組制作会社」であって、そこから先は一般人と横一線である。

技術的には。

政治的には全く異なる。電波の独占は政治力の担保なのだから、ここを突き崩すのは恐ろしく難しい。何が難しいかといえば、趨勢が変化するまでは、今までのライフスタイルに慣れ切った"大衆"が大きなブレーキになる事だ。こればっかりはどうしようもない現実である。少しでも崩れればドミノ倒しのようにあっという間に変わってしまうだろうが、そうなるまでが大変である。

Hikaruはこういった状況に関しては「待ち」なのだろう。「攻め」のやり方も、あるにはあるのだ。まずは著作権を主張しない音楽を自作して、それを流す番組を制作する事。あとはストリーミングだろうがダウンロードだろうが好きにすればいい。問題があるとすれば、レコード会社との専属契約があるケースだろうか。大体は「他社からリリースしない」といった内容だろうが、より強い「作品は必ず当社が管理する」みたいなのだったら大きな障壁になる。それは契約の内容次第だ。

それさえなければ、Hikaruがふらっと思い付きで"ラジオ番組を放送"する事は容易だ。

現実的には、著作権管理のオンライン化だろう。クレジット決済でも何でもいいが、Webで事前に申請して料金を払えば自由に"放送"できるようにすれば、物凄い数のインターネットラジオと莫大な経済活動が発生する。著作権管理企業が携帯電話会社のように複数あれば、乗り出すケースも出てくると思うのだが、もう2014年だもんな。今日書いた事は10年前でも書けていた。それだけ話は進んでいないという事である。