無意識日記々

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41,128回 サングラス


56位は虹色バスですよ、えぇ。如何にリスナーの関心とヒカルの感性とが"ズレて"いるかがわかる順位だ。だって、12年間の集大成とも言うべきライブ・コンサート“WILD LIFE”のセット・リストの最後を飾ったナンバーなんだもん。その重要度・重責たるやもう推して知るべしなのだが、リスナーの関心はそこまで高くなかったようだ。確かに間違いなくヒカルの曲の中では異色だが、この分だとヒカルが「ぼくはくまは最高傑作」と言ってるのって全然シリアスに伝わっていないんじゃないかな。あれ本気なのにな。

続いて57位はドラマ。虹色バスと違って寧ろこの曲はここらへんに居て欲しいと願っていたので願ったり叶ったりである。ヒカル自身も変わり種というか2ndアルバムの中でも異質な楽曲だというのは最初っから認識していたようで、ってか"それが狙い"だったと言った方がいいか。確かに、この曲が単独でラジオで流れても俺ですらシングル盤は買わないかもしれない(ただ、「こんな歌を唄える歌手って誰!?」という興味は間違いなく持つ)が、アルバムの中にこういう楽曲があると世界の奥行きがグッと広がる。そこらへんを知れるファンとしての優越感な。確かに変則的だが、宇多田ヒカルというアーティストに対する愛情はこの曲を愛でる事によって間違いなく深まる。こういう曲を愛して初めて「一生ついていきますよ」としれっと言えるようになるのだ。そういった意味で、熱心なファンには欠かせない楽曲である。ただ、たった今ヒカルに「今すぐフルコーラス歌ってみて」と言ってみても歌詞を忘れてしまっているかもしれない。それもまたよしだ。う
む。

第58位は“蹴っ飛ばせ!”。余談だけどこの曲を安室ちゃんがカバーするに至った経緯(いきさつ)を知ってる人居る? 2ndアルバムから続けてランクインだね〜。我々ファンはUnpluggedでのパフォーマンスを知っているから愛着も倍増なのかもしれないが、一般のファンにとってはそうでもないかもしれないな。ファンも歳を取り、「勝手な年頃でごめんね」と言っていた立場から言われる立場になって、漸くこの曲の"かわいらしさ"みたいなものが実感出来始めてくるんじゃないかと勝手に想像しているのだが、だとすると今後どんどん歳をとっていくヒカルがライブで歌う機会もどんどん減って…娘にお母さんに向けて歌ってもらおうか。昔母が祖父に向けて歌っていた歌を今度は娘が母に向かって歌う…なんかいい人生じゃない?それって。

59位はWINGS! いや特に言う事はないんだけど(笑)、この曲大好きっ子としては「そりゃあULTRA BLUEの評価下がるわ」と妙に納得してしまった。もう何度この曲を聴いたかわからないけれど、それでもなお噛み締めたくなる歌詞なのよ、これ。なんていうか、おいらこんな喧嘩した事無いんだけど、「同じ風景を見た事がある」ってどーしても言いたくなってくるんだよね。そういう「特別さ」って、やっぱり伝わり難いものなんだな。改めて実感中。ほんまにええ曲なんにねぇ。

そして60位は“サングラス”。どうせならドラマと隣り合ってて欲しかったんだけど(笑)、まぁ十分近いからいいか。曲調は全然違うのに、どうしてもいつもサングラスとドラマって一緒に語りたくなるのよね。全然性格の違う姉妹みたいな感じで。という訳でこの曲も順位がここらへんで至極納得。

いや、ドラマもWINGSもサングラスもヒカルが「こうなることをわかっていて」書いた曲なんだと思うのよ。だから、僕らは聴いて愛でてるけど、人気はないだろうな〜って薄々感づいてるわけ。だから余計に「俺らが愛さなくてどうする」って気持ちになっちゃうのよね。実際、どれも本当にしみじみといい曲だから何度も繰り返し聴く訳で。アルバム通して聴く時も一切飛ばしたりしません。…当たり前か。


さて次回はいよいよラストの4曲ですよ。心して待て。