無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

ずっと隠してる爪の長さを計る話

もう今頃は試合の真っ最中であろうか。サッカーワールドカップ女子準決勝の日本vsイングランドが行われている筈だ。Hikaruも前になでしこを応援しているツイートをしていたが、ロンドン住まいが長いとイングランドチームに知り合いが居たりするかもしれん。そこまではいかなくても友達の友達が、とか何よりサッカーとなると目の色が変わるお国柄なので(女子はどうなんだろうね)周りに気を遣ってあんまり日本を応援しない、なんて事もあるのかな。今は向こうでは深夜だろうから、あんまり夜更かしし過ぎませんように。

昨日の記者会見でそのなでしこの佐々木監督が「負ける気がしない」と発言したそうな。文字で読んだだけだからそもそも彼が本当にそんな事を言ったかどうか知らないし細かいニュアンスなんてわからないのだが、こういう場で強気の発言をするのは大体において逆効果だ。相手チームの団結力を高めてしまう。その昔プロ野球の日本シリーズで近鉄が巨人に3連勝した後誰かさんが「巨人は(そのシーズンパ・リーグ最下位だった)ロッテより弱い」と発言しその後巨人が奮起して4連勝して逆転で日本一になったのは余りにも有名な話。話が逸れたが、試合前の記者会見では余計な事は言わないに尽きる。

なら何故佐々木監督はそんな発言をしたのか。ここからは私の推測だが、今やってる試合はイングランドは守備的な布陣で臨むつもりだったのではないだろうか。日本としてはもっと前がかりになって攻めてきてくれた方がやりやすい。そこで、イングランドチームがより攻撃的になるように敢えて佐々木監督は煽ってきたのではないだろうか。まぁその答は今頃出ているだろうから試合結果に任せるとして。

何故そんな風に推測したかといえば、佐々木監督が有能なのは明らかだからだ。前からメディア対応も上手い、彼がそんな"失言"をするのは考えづらい、ならば…という具合。つまり、推理の前提として彼の能力の高さがあるのだ。

その昔シャーロック・ホームズが(彼をあたかも実在の人物のように扱うのはその筋の流儀らしい)「探偵にとって最初に求められる能力・行動は何か」とワトソンに問い掛ける場面があった。私は「推理力かな、観察力かな、科学的知識かな」と色々と考えたが彼の答は「犯人の能力の高さを見極めること」だった。その時はピンと来なかったが、なるほど、まずその目安がなければ推理の方向性も見えないし何を調べればいいかもわからない。これくらいの能力の人物はここまでは出来てこれ以上は手が回らない、という風にして行動を洗い出していく必要がある。まずは相手の能力を見極めること。至言である。


で。こんな日記を書いている私だが、宇多田ヒカルの能力の高さについては未だにさっぱりわからない。底無しの天井知らずのような、いつも限界ギリギリ目一杯なような。もうこれ以上は無理だろう、というラインを徐々に押し上げてきているので、ぶっちゃけ5年も空いてしまうともうどれ位の曲線を描いているのかさっぱりわからない。何も論じようがない。

それを考えると、桜流しという歌は本当に尊い。何十年後かにキャリアを振り返った際、いちばん思い出深いかどうかは別として、"最も縋った曲"になるのは間違いないのではないか。しかし、あれから数えてももう2年半以上が経つ。この後どうなるかは、まだ誰にもわからない…。