無意識日記々

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夏本番を迎えて秋口の話

様々なコンテンツがテレビの資金力・広告力に支えられている中、音楽業界はゲーム業界等と共にテレビの助力がなくても独力で資金調達出来る仕組みを維持し続けてきた。その結果がCDの価格の高止まりで、時代の流れから取り残された。何らかの付加価値をつけて価格を維持する方法論はある意味当然といえる。

前も触れた通り、衰退したのは不特定多数に広く浅く普及するPopsの市場だけであって、音楽業界自体が衰退している訳ではない。テレビに頼らなくてもサイクルを回せていく可能性は幾らでも残されている。問題なのはヒカルが居たのがその衰退した市場だったという点なのだ。

今更、山下達郎とかスターダストレビューみたいに全国津々浦々隅から隅まで(クマからクマまでじゃないぞ)回るのがヒカルに出来るかというと難しい。日本以外の国での売上如何ではスケジュールの取り合いになる。


たぶん、「まだ何も決まっていない」というのが本当のところだろう。新譜を出してみて様子を見てみる。子持ちだし、ツアーの日程をいつ出すかについても慎重でなくてはならない。

普通に考えると、5年ぶり以上のツアー復帰なのであるから(実現するならね)、ウォームアップ・ギグの類いを開催するのが順当だろうが、それをまるきりシークレットにするのかある程度(例えばメディアには)公開するのか、招待客を入れるのかとか、色々考えてしまう。まぁそんな事気にできるようになるにはあと一年くらいかかる気がするけれど、ULTRA BLUEからUTADA UNITED 2006の時のように、アルバム制作終了即ツアーリハーサル、なんて事も有り得るから気が抜けない。

ただ、一枚もシングルを出さないうちからハコを押さえるのは物凄い博打である。大きすぎても小さすぎても、多すぎても少なすぎてもいけない。

何より、先述の通り、ヒカルは不特定多数相手の市場で生きてきたアーティストだ。最新曲の評判が大きく左右する。そして、今の興行の活況をみればわかる通り、少なくともCDを買う層とコンサートに行く層の間にそんなに強い相関は、無い。つまり新しい曲が売れたからってヒカルのコンサートに人が来るかどうかはわからない。全く予測がつかない。

だから、今は、ある程度何も決めずに静観を決め込むのがいいとは思う。先程触れた通り日本国外との兼ね合いもある。一方で、チャンスを逃してしまうのも罪だ。梶さんだったら某かのアドバルーンを既に考えているかもしれない。即ち、ヒカル自身の復帰の前に何かひとつ前哨的な動きがあるかもしれない。となるとまずは秋口かな。ある程度警戒しておいてもいいかもね。