無意識日記々

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越えなくても消えるんじゃないの

海外進出、という事を盛んに言われたUtadaだったが、基本的には全米デビューという事で、「もうひとつの母国での国内デビュー」という解釈も出来なくはなかった。寧ろ、翌年のMercuryからの英欧デビューの方が海外進出というに相応しかったのかもしれない。

そして今。ロンドン在住というのなら英国でのリリースもまた「国内発売」という感覚もあるかもしれない。婚家のあるイタリアとなれば、居住していない分また別かもしれないが。

ここらへんまでくると、Hikaruは大体“自分の国”からのリリースという事になるか。感覚的な話ね。日英米3ヶ国でリリースしてもドメスティック。

それはまた、どの国でもアウトサイダーな感覚が拭えない裏返しとなるかもしれないが、10代の頃ならともかくバツイチ再婚子持ちの30代おっかさんともなればそんな細かい事は…いや、本人は大丈夫でもこどもの方は気にするかな。それはあるかもな。

うまくいけばどこでもドメスティック・サクセス、うまくいかなければ多国籍進出失敗、みたいな風に、結果はどうとでも解釈できる。意味がないとはいえないが、色々遊べてしまうという事で意義は薄い。

iTunes Storeも現在のところ「各国版」であり、アメリカでなら買えるアイテムも日本では買えない、みたいな事態が存在していて、そうシンプルにはいかない。世界のどこからでも買えるようになるのが理想だとは思うんだけれども。

Hikaruには力まずに、ただリスナーの居る所で頑張ってくれれば、と思う。国籍や人種を問わずにファンを集める事が出来る能力は、In The Flesh 2010で見られる通りだ。

しかし、今までは、日本での圧倒的なセールスを背景にしてレコード会社に対する発言力を確保してきた。日本を重視すべきなのはそういった観点からなのだが、もし仮にHikaruがそんな発言力は不要だと言うのなら、日本にこだわる必要はなくなる。ファンは全世界的に平等だ。日本だけ特別という事はない。今まではそうだったかもしれないが、これからもそうである必然性はない。Hikaruも、そっちの方が気楽なんじゃねーの。気楽である事に価値を見いだすかどうかは、わかんないけどね。