あら、雪がちらついている。昨日はTシャツ1枚でも過ごせる位の陽気だったのに極端だねぇ。
朝ドラの追加キャスト発表の記事を読んで笑った。唐沢寿明に及川光博に山口智充とかって完全にきりやんの好みやんけ。しかも語りが檀ふみで、これもまたきりやん好みの醤油顔。いやナレーターは一切顔出てきまへんのやけどな…いや、そう思わせといて実は、っていうパターンもあるのが朝の連続テレビ小説。檀ふみが顔出し出演する場面が無いとも限らない。拙速な判断は止しておこう。
前に触れた通り、朝ドラでナレーターの存在は重要である。それがほぼ作品の方向性を表すからだ。檀ふみ。NHK的には石橋を叩いて渡る人選である。王道でやりつくされた演出が目に浮かぶようだ。奇を衒わない、極めてオーソドックスな作風の朝ドラになる可能性が高い。
そもそも題材が「暮しの手帖」な時点で、しかし、それはわかっていた事だけれども、これで、流石に朝ドラを見慣れていない宇多田ファンからの支持は期待できなくなったか。例えば今やってる「あさが来た」がどうにも馴染めない、という人には更にキツい内容になるやもわからない。
いや、少しは違う。例えば「あさが来た」では笑福亭鶴瓶や三宅裕司といった人たちが“偉人枠”で特別出演したりしているが、あのノリはBK制作(10月〜3月期の朝ドラはNHK大阪が制作を手掛けており、しばしばこう呼ばれる)独特なもので、4月〜9月期のNHK東京(って言わんな普通)制作の方では余り見られない。更に喜劇的要素が削られるとみていい。檀ふみがナレーションなら、微笑ましい場面なら幾らでも出てくるだろうけれども。とっつきにくさは増すだろう。
しかし、高視聴率の為にはそれがいい。ビデオリサーチに引っ掛かるのはリアルタイムで見ている主婦層及びリタイア層若しくは夜勤明け層だ。となると、ガッチガチに保守的な路線で行く方が好評になる。一方、Webでは余り盛り上がらない。記事を書く層じゃないからね彼らは。
勿論、CDを買うにも配信を買うにも積極的じゃあないから、売上への貢献も地味なものだろう。でもそれでいい。まずは歌が愛される事。売上なんて後からついてくる。
ただ、スキャンダルは起こしちゃいかん。ヒカルで心配なのはそこだ。浮気した事あるとか自分から言っちゃうし煙草吸ってる写真も撮られてる。油断とかいうのとは異なり、感覚そのものが違うのだ。朝ドラの主題歌の評判なんて“好感度”の上下動の前では風の前の塵に同じである。
だからといって、ここでヒカルに「品行方正に振る舞え」だなんて提言する気は毛頭無い。そんな事言うんだったらそもそも論として音楽家なんていう酔狂な仕事は止めちまえとなる。朝ドラ保守層に嫌われたなら嫌われたでいい。構わない。ただ、何だろう、そういう場所ですよという事は予め知っておいて欲しい、という願いはある。檀ふみの名前を見てその思いが強まった次第。何だそれ。