無意識日記々

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オリコンの記事読みましたよという話

オリコンにヒカルの記事が出ていたので読んだ。キャリアを簡潔に振り返るという点からみればよく書けているが、色々言っている割に結局何も言っていない無難な内容だった。最初は「こういう話は無意識日記でも散々繰り返してきたので」と書き出そうとしたが、実はあんまり被っていない。

「復帰への期待」については確かに沢山書いてきたが、私が出した結論は「ヒカルが売れちゃうのは市場にとってポジティブな事ではない」という真逆のものだった。延命の為のカンフル剤(ってよく言うけど俺これがどんな薬剤なのか知らないんだよね、あクマで慣用表現です)としては機能するが根本的な治療にはならない。私が延命さしといたげるからその間にちゃんとした治療法を!というのならわかるが。したがって、私からみればヒカルが売れてしまうのは痛し痒し(これよく使うけど字面通りだと意味“踏んだり蹴ったり”だよね、で、今のヤツは本当なら“踏まれたり蹴られたり”でないといけないよね、で、“負けず嫌い”ってのは(中止))なのだ。

あと、売上が低迷していたと書かれていたがこれはシングルコレクションVol.2の事だろうか。その割には曲に「迷いのようなものがあった」とか書いている。どの曲の事だろうか。SCv2の曲はヒカル史上作詞も作曲も最も迷いや躊躇いのない作風なのだが。

Goodbye Happinessと愛のアンセムは「生まれ変わってもまたここで」と今の人生を全力で愛してるぜ宣言だし、Show Me Loveは「登った山を降りてまた次の山に」という決意表明の曲だ。嵐の女神に至ってはずばり『お母さんに会いたい』と勇気を振り絞って言い切っている。どこに何の迷いがあるのか。

音楽的にも、Goodbye Happinessは王道中の王道のダンスポップだし、Show Me Loveはこれまでで最もオーソドックスなハードロックでど真ん中直球だ。キャンクリなんかもう「Popsに振り切っている」歌詞とメロディーでそんなに躊躇いなく踏み込んでよかったのかとこっちが心配になるくらいだった。音楽的に最も「くっきりきっぱりハッキリ」した作風で作られたのがSCv2の楽曲たちだ。

そもそも、シングルコレクションの売上が芳しくなかったからといってそれで低迷っていう? その2年前の「HEART STATION」アルバムは商業的にも成功したアルバムだ。CDだけでミリオンセラー、関連楽曲総てを合わせた総売上数は2000万ユニットを超えたという。「First Love」のアルバム売上と3枚のシングル売上を足しても2000万まではいかないよ。まぁそれは屁理屈だけども。何より、この記事書いた人Prisoner Of Loveが配信でミリオンセラーなの知らないんじゃないの。ヒカルの、桜流しの前の最後のシングル曲はこれなんだからこの曲の売上を考慮に入れないのは間違っているだろう。


とまぁむきになって反論めいた事を書いてみたが、こうやって記事を書いてもらってまたヒカルに注目が集めてもらえるのはありがたい事だ。オリコンの記事ならヤフトピやらまとめブログやらにたくさん転載される事だろう。それに対してみんな好き勝手言うだろうから私も好き勝手言わせて貰いましたとさ。

まぁ、前に指摘した通り、この記事もまた「宇多田なんとかしてくれ」調である。「宇多田を買って応援したい」ではない。こうやって他人任せにしていては、いつまで経っても市場復興なんて叶いませんぜよ…。