無意識日記々

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曲構成のややこしい話の続き。

前回からの続き。『真夏の通り雨』の曲構成が『B→A→B→A→B→B→C→C→(間奏)→B→D』になっている、という話だった。

いちばんオーソドックスな曲構成は、例えば『First Love』の『A→B→C→A→B→C→C』みたいなヤツで、この場合AはAメロ、BはBメロ、Cはサビ、という風に呼ばれる。或いはAがヴァース、Bがブリッジ、Cがコーラスとも呼ばれる。Aで問題提起してBで展開、Cで結論、みたいな流れだ。他にも、『This Is Love』のように、Bメロを省略してAメロからサビというシンプルなつくりの曲もある。

その基本で行くと、『真夏の通り雨』でサビと呼べる部分はCになるから、それに橋渡しをするBがBメロ/ブリッジという事になるが、だとするとこの曲は歌い出しがブリッジという事になる。それはかなり特異だ。

違う見方をする事も出来る。例えば『Flavor Of Life』の構成は『C→A→B→C→A→B→C→C→D→C→C』で、これは『ありがとうと〜』とサビから始まり、中間部に新しいメロディー『忘れかけていた人の香りを〜』のパートが挿入されている。これをDパートと呼んでおくが、『真夏の通り雨』にこの考え方を適用すれば、今までCと書いてきた『木々が芽吹く〜』のパートはDとなり、『夢の途中で〜』の部分はサビ、Cメロ扱いになる。その捉え方で書き換えると『真夏の通り雨』の曲構成は、

『C→A→C→A→C→C→D→D→(間奏)→C→E』

となる。最後の『ずっと〜』のパートは押し出された格好でEと呼ばざるを得ない。

こうして見直すと『真夏の通り雨』はサビから始まり、かつ新しいメロディーが真ん中に差し挟まれる、『Flavor Of Life』に近い構成の曲、という解釈も成り立つが、今度はブリッジにあたるBメロが無くなるし、最後がCでなくてEになるのだからやはりこれは特徴的だ。

記号ばっかで読みにくいな…次回また続き、になるかどうかは書いてからのお楽しみで。やれやれだぜ、まったく。