無意識日記々

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いかちゃんとくまちゃん

週末は「イカをしめる動画」の記事が随分アクセスを集めてたようで。生きたままさばく様子を動物虐待だ可哀想だと。昨年、人里に降りたヒグマを射殺したら非難の声が届いた(追い払うとか麻酔銃とかは無理だったのかと)なんて話もあったな。動物愛護法が出来てだいぶ経つし、意識のズレがあちこちで見受けられる。あぁ、私にとっては先週触れた「本丸」の話でもある。

ヒカルさんは今は熊についてどうお考えなのだろうか。何しろ6年もブランクがあるのだから、興味関心が移ってしまっても致し方ないところ。とはいえ、態様が変わろうと、くまちゃんに対する愛情が6年やそこらで無くなるとも思えない。落ち着く事はあるだろうが。

こちらが気にしているのは、現実の「熊」にまでその愛情を敷延させようとしていた点だ。人間の「熊崇拝文化」については当日記でも取り上げた事があるが、現実の熊、特にヒグマなどは歴とした害獣である。ただ作物を荒らす他の小動物たちとはレベルが違う。人里まで降りて人間を虐殺する肉食獣なのだ。二足歩行とその強さから熊が崇拝の対象になるのもよくわかる。神を宥める為に宗教が発達するのはいつの時代どの地域でも似たようなものだろう。

そういえば昨年、山梨で熊肉を食べてきた。印象としては猪と牛の中間のような感じで割と食べやすい肉だったな。ヒカルは熊肉を食べた事があるのだろうか。

海洋学の権威(っていう言い方で合ってる?)であらせられるさかなくんさんは、魚を全般的にこよなく愛していく中で「魚を美味しくいただく」事に関しても並々ならぬ知識と技術をお持ちである。あれだけ愛した魚を食うんかい、という非難も、今は殆ど見なくなった。彼の言動が一貫しているからだろうか。

なんて事を書いてはいるけれど、特に今、ヒカルに熊についてコメントして欲しいと思っている訳ではない。寧ろ、今の空気を存分に読んで欲しいと言いたい。

イカの記事に関しては実はよく読んでいない。いや記事は読んだが、具体的にどんな反応があったのかは知らない、というところ。ただ、日本人は昔から、特に屠殺業に対して屈折した感情を持っている事は特記しておきたい。今でいえばあれだけお世話になっているセクシー女優の皆さんを賤業扱いするのに似ていて、屠殺業の皆さんがさばいてくれるから我々はお肉を食べられているというのに彼らの職業もまた賤業扱いして忌み嫌う、というような事をしてきた。イカが相手だと随分とスケールが小さいだろうが、お世話になっているのに自らの食欲を肯定しきれない感情というのが、どうしてもついて回るのが肉食の特徴である。これは日本に限った事ではなく、様々な宗教、ユダヤ教キリスト教イスラム教やヒンズー教などで、牛や豚はそれぞれに"特別扱い"している。神聖視して食肉はおろか屠殺自体を禁じていたり、或いは汚らわしいものとして疎んじたり、忙しい。イカの場合は吹っ切れてる人も多そうだが、牛や豚となるとなかなかそうはいかない人も在りそう
だ。いわんや熊肉をや。人間を虐殺する猛獣であるとしても、熊を殺してその肉を食うのは抵抗があるだろう。何しろ今殺した熊は、人間を1人も殺した事がない、見つけてもすぐ逃げ出してしまう臆病で心の優しい熊だったのかもしれないのだから。人間そこまで割り切れないやね。

話が突飛だな。本当に最近の私は何を書くのかよくわからないぜ。