無意識日記々

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『Don't Think Twice』そして

『誓い』。この日本語の響きがこの日を境に意味を変えてしまったのではないかという位の衝撃がいきなり襲ってきた。宇多田ヒカルファンだけでなく世界中のキングダムハーツファンが驚喜した突然の新曲発表。いや本当、参った。

実はどう反応すればいいかかなり迷っている。曲調はもう純度100%以上の濃縮過還元な宇多田ヒカルUtada Hikaruテイストの泣きのメロディーと歌詞。冒頭で『運命なんて知らない』といきなり16年前の『キングダムハーツ』の主題歌『光』の歌詞とリンクさせられた時点でもう降参である。あとはひたすらそのメロディー遣いに翻弄されるだけ。

だからこそ、自分がこのまま絶賛してしまっていいものかという「迷い」が生じている。迷いのない曲調であるからこその迷い。殆どマッチポンプ、わざわざ自分で迷いを探しに行っている。

どう足掻いてもキラーチューンである。ここ3部作がやや実験的な作風で、それでも『あなた』があれだけ売れたのだから凄いブランドだと思うが、そのブランド力がなくても売れるだけの力強さをこの曲は単独で持っている。それが『キングダムハーツ』という世界規模の強力タイアッ…いや、もう一心同体まではいかなくても一蓮托生の間柄、タイアップというよそよそしさではもうないか、兎に角、強く共に歩むコラボ相手がいる。これはもう桁外れの評価を受けるしかない。

実際、ヒカルが浮かれているようにすらみえる。『Tadaa』だの『そわそわ』だの非常に自覚的に浮かれている。「ゲーム開発が遅れるならフライングでフル尺解禁しちゃうぞ」とか、契約の事を考えたら冗談でも言いづらい。余程自信があるのだろう。現実にはやらないだろうが、フライングリークという反社会的行為に手を染めてもなお「よくぞこの名曲を公開してくれた」という評価が上回るだろうという読みすら感じさせる。

大爆発。そういう予感が強い。だからこそ私はここで勝手に不安になっている。ヒカルに倣って一緒に浮かれた方がいいのかもしれない。「幸福が怖い」とか「こんなに幸せでいいのかな」とかよくわからない言い回しを口走ってしまいそうで。それ位に曲が強力だ。宮野の声がなかったら冷静に戻れなかっただろうよ。

ひとまず、落ち着こう。まさか2月の時点で歌が聞けるだなんて思っていなかったからまだ混乱している。過剰に盛り上がる事なく出来るだけ冷静にこの歌たちに向き合っていきたいぜ。