無意識日記々

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part of your world of words

『Don't Think Twice』を聴いてみると、ほんの僅かだが、やや芝居がかった大仰な歌い回しも聞かれる。ミュージカル風と言ってもいいか。まだ前面には出ていないが、これから新境地となるかもしれない。

とは言っても、ルーツに「リトル・マーメイド」の"Part Of Your World"を持つ人だ、そういった資質は元々持っている。"Part Of Your World"へのこだわりは、普段滅多に他人の歌唱にコメントしないヒカルがその日本語版の歌唱に苦言を呈させる程である。どんだけ思い入れあんねん。従って、劇中歌に何が求められているかは本能的なレベルで熟知しているとみるべきだろう。

今の我々は、『誓い』&『Don't Think Twice』がゲームの中でどのような使われ方をするか知らない。場面に合った歌というものがある。ヒカルはそれを知らなくても「既に適切な歌を作ってある」人なので、何の心配もしていないが、それを聴いた時の皆の反応までは予測できない。周りは心配していないのに本人は動悸ドキドキという構図だ。


そんな訳で、ややダイナミックになったかな、という印象は受けるが、そこまで劇的な「英語の歌唱の変化」はみられていない、かな。日本語の歌の変化の要点が「語尾の最後の最後まで注意を払いきる」点に集約された事を思い出せば、"語尾"というタームがまるで違う意味をもつ英語でそういった変化が感じ取られないのは、ある意味構造上の必然だろう。日本語に子音で終わる単語などない(そもそも字がない)ので、もうその地点から話が違ってくる。

そうは言ってみたものの、まだ90秒だ。一曲の中でですらもっと抑揚があるかもわからんし、他の英語曲を聴けばまた違うかもわからない。結論を出すのは早計だが、果たして近いうちに他の英語曲を発表をする機会があるのか。そこだけは懸念だ。