無意識日記々

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蒼井優によるお姉さんの声

ニーズがあるということなので気にせず行きます(笑)。


一方で評価が難しいのはお姉さんを演じる蒼井優の演技だ。観ている間一度も蒼井の顔はおろか名前も思い浮かばなかったという意味で、釘宮理恵と同じく声優としての能力は(本業ではないはずなのに)大したものだと思うが、ここではもっとレベルの高い話、「果たしてこのアプローチでよかったのか」について考えたい。

お姉さんはアオヤマ君に謎解きを持ち掛ける、彼の目線からしたらミステリアスな存在で、どこか含みを持たせた言動を匂わせる一方、彼女自身もまたその謎の答を知らない、やや頼り無げというか不安げというか、一筋縄ではいかない感情を持ち合わせた人間である。それを基準に考えると、蒼井優の演技はやや老成し過ぎているというか、単刀直入に言えば老けすぎだったのではないかという疑問が残った。

ただ、それが奏功していた面もある。おっぱいだ。この映画において、お姉さんがあまりに若さ溢れるミステリアスな妖艶さを振りまくとストーリーのコンセント上邪魔になるくらいにエロくなりすぎる。アオヤマ君が力説していたように、おっぱいとはそれのことを考えるだけで怒りが収まるような、安らぎと陽性と神聖性に満ちた美しい存在である。その点、蒼井優の演技は色気を振りまき過ぎなかった点では正解だ。ただもうちょっと元気というか、張りがあった方が、お姉さんが持ち合わせていた、ペンギンを引き連れて現れるような若々しい力強さも表現できたのではないだろうか。


少しグダグダ言ってしまったが、今回の話は微調整レベルの視点でしかない。全体的には、蒼井優もまた好演だったと評価していいのではないか。ただ、全く違うアプローチからのお姉さんもありえたのではないかなという思いは、やっぱりちょっと燻っていてしまうのであった…。