無意識日記々

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サンキュー、パット。その節は。

UTADA UNITED 2006』を思い起こすと紀里谷和明氏による謎の映像作品がインターミッションとしてあった。初めはそのとりとめの無い内容に退屈だとの評価が遠慮無く浴びせられていたのだが、途中ヒカルが書き下ろした詩を本人自ら朗読した音声トラックを被せた途端、その驚異的な“作品性”を見せることになった。贅沢な話だが、2ヶ月に渡るコンサートツアーの序盤・中盤・終盤夫々の公演を観ていたからこそわかる変化だった。私が。

今回の『Laughter In The Dark 2018』では、そのような「長丁場のツアーならではのドラマ性」みたいなものを味わえる機会は極端に少なそうだ。そもそも複数公演に参加できる人が殆ど居ない。これではツアーの中の時系列的変化を体験出来る人も限られてくるし、そもそも気付けるかどうかもわからない。

しかし、ヒカルが今頃スコアを書いている(のが裸婦抱く用ならば、だけど)訳だから、今回のツアーはかなりの突貫工事だと見て取れよう。ならばツアー中も内容はどんどん変化していくことが期待される。先述のウタユナは2006年の7月初旬から9月上旬にかけて行われてたが、その朗読詩をヒカルが書いていたのが同年5月下旬である(メッセにくまちゃんが登場し始めた頃合だね)。完成したタイミングはわからないが、兎も角開幕には間に合わなかった。今ヒカルが裸婦抱くに向けて何か仕込んでいたりするのなら、それは最終日・デビュー20周年記念日向けかもしれない。時間の感覚は、そんな感じなのだ。

が、それを誰が教えてくれるのかが問題な訳だ。誰も複数回観ていないのなら比較のしようがない。選曲・セットリストの変化なら続々上がるライブレポで皆確認出来るだろうが、例えばインターミッションに映像作品が流れていてそこに詩の朗読が載っていたかどうかなんて、かなりの摺り合わせをしないと突き止めきれないだろう。楽曲のアレンジがある日を境に変化した、とかになったらもう無理だ。これはかなり厳しい。

というわけで、スタッフかメディアの人で、誰か12年前のミスター・パット・ウッドワードのようなブログを書く人間が必要なんだと思う。彼は12年前の『ULTRA BLUE UNITED BLOG』通称UBUBにおいて全公演のレポを上げてくれていた人物である。挨拶程度だったけれど、それでも読み取れる事は多かった。何とか今回もそういった人材をオフィシャルで起用してほしい。いや、パットだって別にブロガーとして起用されてたわけじゃ無く単なるついでだったんだけどね。今回照實さんに12年前のように全公演の撮影写真をアップしてくれというのも酷だろうし、ほんと誰かやってくれんかな、「オフィシャル・裸婦抱く・フォロワー」って役割を。頼むでほんま。宜しくお願いしますよ。