無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

いずれにしろ、やるせないのさ。

前回の最後の〆の部分について質問がきた。まぁそりゃそうだよね。スルーは出来ないか。気は進まないが書いておくことにする。

─ 今回の事態は、商品が売れたから起こったのではなく、売れてないから起こった事になるのだから。

の部分だね。

映像商品の予約が殺到しているのにこの物言いは確かに変だが、これは「売れる」のスケールが違うのだ。今回の騒動は売上が数千から数万の単位で繰り広げられていたから起こった事だ。そもそも、宇多田ヒカルの映像商品が数十万単位で売れると事前に見込めるならこんな事にはならなかった。

前回解説したように(といってもどれも私の推測にしか過ぎないけどね)、今回スタッフはライブコンサートチケットと同額のラインを死守しようと様々な方策を繰り出した。しかし、もっと数が売れるならそんな工夫はなくても

¥10000の価格は悠々維持できただろう。ストラップも全員につけられただろうし、ミュージックビデオのBlu-rayもつけられただろう。見込める生産数が少なかった癖に色々欲張って更にファンのために価格を抑えようと頑張ったからこうなった。予約数予測を大幅に外したのは幾ら責められても仕方がないが、まぁなんというか、お疲れ様と私は言いたい。

要約すると、「宇多田ヒカルの映像商品が昔の数%の売上に落ち込んだから色々とちまちまケチ臭い工夫を凝らさねばならなくなった」のがダメだったのだ。つまり、売れなくなった宇多田ヒカルがいちばん悪い。貴女の責任なのです。

…こう結論づけなきゃいけないから書くの気が進まなかったんだよね。生産数のスケールメリットというのはそれくらいに大きいのだ。昔から宇多田ヒカルサイドの気前がよかったのも規格外に売れていたからであって、映像商品が売れても五万六万程度のアーティストではそうそうワガママなんて言えるもんでもないのである。いい加減我々も目を覚まさないといけないのですよ。また昔日の如く爆発的に売れれば、今回のようなDVD+Blu-ray+写真集的な作品ももっと安価に手に入れられるようになる。それを期待するのも、いいだろう。

もっとも、ここを読みにくるような熱心なファンからすれば「別に¥15000とかでも全然買ったのに」なんて思う所だろうし、そういうマーケティングの商品を出してもよかったのだろうが…という話は続いてしまうのでここらへんで切っておこうか。いずれにしろ、やるせないのさ。