『Message from Hikki』開設22周年記念日。人によってはデビュー記念日より重要だったりする位なのだが、よくよく考えてみたらヒカルがTwitter始めてから11年なので、メッセがメインだった時代はもうキャリアの前半の半分でしかなく。最近のファンは「なんかオフィシャルに置いてある昔の長文の数々」位の認識かも…いやそもそもあることすら知られていないのかも…? 一応、2011年以降も節目にはメッセ更新があったのだが、なんだかんだでツイートの量にはかなわんわな。
『Message from Hikki』もその11年間ずっと安泰だった訳ではなく、開設から5年余り経ったあとUTADA名義でのデビューに合わせて東芝EMIのサイトから事務所(U3MUSIC)のサイトにお引越ししたりと紆余曲折を経ていた。それも含めてヒカルの活動の記録となっていた。
今思えば、2009年の『点』と『線』の刊行は見事に区切りになっていたのだなと。『点』は過去10年(TEN years)のインタビュー集、『線』は千(SEN)にも及ぶ投稿数に達した『Message from Hikki』の歴史を収めた書籍だ。『宇多田ヒカルの言葉』と並んで必携だが、売ってなけりゃ手に入れる事も出来んわな。これが電子書籍化されていれば店頭に無いとか在庫が無いとか言われずに済むんだけれども。特に『点』『線』は通常とは異なる流通を使ったので在庫管理も別物だった可能性がある。今となっては、やね。
そして今後は、そのメッセ・イヤーズが「キャリア前半の11年」から「キャリア最初期の11年」に徐々にシフトしていく訳だ。寂しいと言っていいのかはわからないが、色んな人の発言が混ざり合うTwitterやInstagramとは異なり、純粋にヒカルの言葉(と写真)だけで構成される『Message from Hikki』は親密さか違っていた。まるでメールが届いたみたいなね。それは言い過ぎかもだけど、過去に浸る事を余り居心地よく思わない自分がこの事に関してだけは長年「昔はよかった」と言い続けてるって事実だけは覚えて置いて欲しい、かな。それくらいに特別だったのですよ。