そして『Find Love』が四つ打ちビートの効いた曲なのは、キャンペーンサイト「POWER IS YOU by Hikaru Utada」に掲載されている詩に
『はじまりは鼓動』
『鼓動のままにあなたらしく』
『今この瞬間も鼓動するたび』
と三度も『鼓動』というキーワードが出てきているからだろう。英語で言うとheart beats、ハート・ビートだね。故に新曲は、強い鼓動、強いビートを持つサウンドでなければならなかったということだ。
…なんかスマホからだとサイトが見づらいな。これから沢山分析するから詩を引用しておこう。批評のための引用です。批評活動の為の。(大事なことなので二度言いました(懐))
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はじまりは鼓動
ふとした瞬間
それは高鳴る
迷わなくていい
鼓動のままにあなたらしく
一歩一歩進めばいい
声をあげよう
あなたの声を
たとえたった一人でも
はじまりはあなただから
今この瞬間も
鼓動するたび
強さが
美しさが
あふれだす
踏み出そう
答えは自分の中にある
間違ったっていい
倒れても
また倒れても
立ち上がればいい
あなたを動かすのはあなただけ
POWER IS YOU
https://brand.shiseido.co.jp/utm-powerisyou.html
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いやぁ、ときめくわ…。
で。これさぁ、ライブのオープニングに最適じゃない?と思ったんだ。前回『Find Love』はライブ向きの曲だって書いたから言うんじゃないんだけど。ええっとね……
『はじまりは鼓動』からバスドラが踏み鳴らされ始めて、
『ふとした瞬間それは高鳴る』から他の楽器も入ってきて、
『声をあげようあなたの声を』で皆が歓声をあげて…で、ここの『たとえ一人でもはじまりはあなただから』って、そう、コンサート会場って最初にいつ誰がどう声を上げるかで雰囲気が決まっていったりするじゃない?そのことを指してるみたいでさ…
『今この瞬間も鼓動するたび強さが美しさがあふれだす』のところで音楽に合わせて暗かった会場にライティングが入ってきて明るくなって美しい光の競演をみせてくれて…
『踏み出そう答えは自分の中にある』とかって、こう、ライブコンサートとなるとついついシャイで照れちゃう自分を奮い立たせるかのようで(あとQUEENが“We will rock you”をライブで歌う時は会場全体で足を踏み鳴らすんだけど日本じゃあんまりやんない?)、
『間違ったっていい』ってのは演奏とか歌詞とか間違えても許してね、っていうちょっとしたジョークのようにも聞こえ(笑)─いや、そうね、お客さんがちょっと手拍子のタイミングミスっても気にしなくていいよ、ってことでもありそうだし……
そして最後に『立ち上がればいい』。これは、ライブコンサートで座って観るのもいいけれど、どうぞスタンディングでも盛り上がってくださいなというメッセージでもあり!
こんな風に読むと完全にコンサートのイントロっすよなぁ。『UTADA UNITED 2006』のオープニングが『Opening』で、歌詞が『私が超えていきたいのはジャンルとジャンルの壁とかじゃなく、私とあなたの間なの』って語りかけてきてゾクゾクしたのを思い出す。ならば次のヒカルのツアーのオープニングでこの『POWER IS YOU』のこの詩が、朗読になるのか『Opening』みたいにイントロダクションの歌詞になるのか、それはわからないけれど、この言葉たちに導かれてコンサートが始まったらすっごく盛り上がりそうだなと。となると一曲目はいきなり四つ打ちアップテンポのこの『Find Love』から始まる……のかっ!?
もう妄想が、止まらへんわっ!
取り敢えずとっととさっさとフルコーラス聴かせてくださいや。(切実)