展示会の目玉は衣装展示だが、ハイレゾ音源の試聴も忘れて欲しくない。特に宇多田ヒカルはハイレゾ・チャートで無類の強さを誇る。そもそもの知名度に加え玄人を唸らせる音楽性の高さと音源の精度甲斐のある繊細な歌唱の使い分け、トレンドもトラディションも均等に目配せするサウンド作りなど、ハイレゾを“聴いてみる”のにうってつけの素材なのだ。ハードやソフトのレビュー記事でヒカルの音源がサンプルとして取り上げられた事は一度や二度ではない。早いうちからハイレゾリリースを仕掛けてきていて信頼と実績が積み重なっているというのもあるしな。
という訳で、今回の展示会では元々の『PINK BLOOD』に加えて『One Last Kiss』、そして『Find Love』ももしかしたらという具合。普段音質に拘らない人も一度聴いてみるとよろしかろ。
そこで私もこれはハイレゾの醍醐味を事細かに勧めないとねと思っていたのだがどうも気が乗らねぇ(笑)。というのも、『PINK BLOOD』も『One Last Kiss』も、通常の通常のストリーミング配信音源でも十分に素晴らしいからだ。256kbpsとかのね。正直、ハイレゾ音源の音の良さはデジタルアンプやイヤホンヘッドホンスピーカーの違いで消し飛ぶ程でしかない。iPhone/iPodでハイレゾ音源をAAC接続のBluetoothイヤホンで聴くより、Androidで圧縮音源をaptx接続のBluetoothイヤホンで聴く方が音がいいんだもの。
いやそこは勿論ソニーストア、現地にはハイエンドウォークマンとハイエンドヘッドフォンが置いてあるんだからそれで試聴出来るというのは十二分に魅力的で。ハイレゾかどうか関係なくね。なので試聴をお勧めするのには変わりはないが、音源の音質はそんなに影響しないかもしれないよとだけは小さく言い加えておきたくてね。
実際、Apple Musicではハイレゾロスレスストリーミングがスタンダードになっていて、そんな中で何故か『PINK BLOOD』だけハイレゾはおろかロスレスの表記もないんだけど(あたしがダウンロード購入してるからか?)、シャッフルで『PINK BLOOD』が流れてきても他のハイレゾストリーミング音源楽曲たちと聴き比べて何ら聴き劣りしないどころかその音質の良さに圧倒されるくらいでね。そもそもの音源の音質が高品質なのだこの曲。だからハイレゾ試聴して「なんだ大して変わらないじゃん」と思う人が居ても不思議じゃないですよという話でしたとさ。言い訳の先回りっすね。
でもいちばんの目玉は結局『Find Love』の視聴音源だよね。今CMで流されてる15,30,60秒の部分のみなのか─それでもナレーションなしで聴けるのは嬉しいが─、それとも90秒ワンコーラスまるごととか?よもやよもやのフル?(煉獄さんのせいでよもやは二回繰り返さないといけない単語になってしまった) 期待に胸が膨らみますねぇ。
仮に明後日(もう明後日!)10月2日土曜日から始まる名古屋でフル音源試聴スタートだとすれば、(今夜でなく)明日の夜、深夜零時からダウンロード販売とストリーミング配信が始まるということで祭り確定でございますね。もしそれがないとすれば、名古屋で世界最速解禁というグローバルなUtadaファンからの羨望を集める事になるので……どうなんだろうねぇ? 首を長くして待っていたいなと、思います。